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渋谷駅街区開発計画-230メートル高層ビル着工、模型も公開

初めて公開された1/500スケールの模型。1日から渋谷ヒカリエ11階スカイロビーで一般公開

初めて公開された1/500スケールの模型。1日から渋谷ヒカリエ11階スカイロビーで一般公開

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 東横線旧渋谷駅跡を中心に建設される「渋谷駅街区開発計画」東棟の起工式が7月31日、行われた。

1/250スケールの模型のハチ公広場付近

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 起工式には東急電鉄野本弘文社長、JR東日本冨田哲郎社長、東京メトロ奥義光社長が出席し、くわ入れと玉串の奉奠(ほうてん)などを行い工事の安全を祈願した。式には建設会社、設計事務所関係者ら計64人が出席。その後行われた囲み取材で野本社長は、東棟の上部には展望台を設置することも視野に入れていることも明らかにした。

 同日、報道関係者ら向けに再開発事業の説明会が開かれ、2027年の渋谷駅周辺を250分の1スケールにした模型と、渋谷駅から半径500メートル圏内を500分の1スケールにした模型も公開された。500分の1スケールの模型は8月1日から、渋谷ヒカリエ11階スカイロビーで一般公開する。

 3社が進める渋谷駅周辺の大規模再開発事業。起工式に伴い着工する東棟を含む「渋谷駅街区開発計画」は、駅周辺地区における再開発の中核となるもの。敷地面積約1万5300平方メートルに、延べ床面積約27万平方メートルとなるビル3棟(西棟・中央棟・東棟)を新たに建設する。

 東棟は地上46階・地下7階のビルで、3棟のうち最も高く渋谷ヒカリエより約50メートル高い約230メートル。延べ床面積は17万4000平方メートル。事務所、店舗、駐車場から成り、2階部分で渋谷ヒカリエの開業に伴い新設された連絡通路(跨道橋)とつながる。低・中層部には店舗面積約3万平方メートルの商業施設を設け、その上には、「クリエーティブ・コンテンツ産業のイノベーションを促進する」文化施設を備える。高層部は賃貸面積約7万平方メートルのオフィスとなる。2019年度竣工、2020年開業予定。中央棟は地上10階・地下2階、西棟は地上13階・地下5階で、東棟完成以降着工する。

 駅街区の本体工事着手を受け、今後、「渋谷駅南街区」や東急不動産が地権者・事業協力者として参画する「道玄坂一丁目駅前街区」「渋谷駅桜丘口地区」を合わせた計4街区の開発が具体的に進む。

 「南街区」は東横線渋谷駅のホーム・線路跡地を利用。敷地面積は約7100平方メートル。地上34階建てで、延べ床面積は約11万3400平方メートル。低層部にはホール商業施設を、中層部には200室程度のホテルを、それぞれ開業。高層部はフロア当たり約640坪の整形オフィス(貸し床面積約4万5000平方メートル)を配置予定。併せて、約600メートルにわたる渋谷川沿いの遊歩道も整備する。予定工期は2014年度~2018年度。2018年度の開業を予定する。

 「道玄坂街区」は東急プラザや隣接する街区の一体的な開発を目指す。約3330平方メートルの敷地に、地上17階・地下5階のビルを建設。延べ床面積は約5万9000平方メートル。中低層部は商業施設、高層部にハイグレードオフィスを計画。1階の一部に空港リムジンバスの発着場を含むバスターミナルを導入するほか、観光支援施設なども予定。予定工期は2015年度~2018年度。2018年度の開業を予定。

 敷地面積約1万7000平方メートルを計画地とする「桜丘口地区」には4棟を建設する。A1棟(地上36階・地下5階)、A2棟(地上15階・地下4階)、B棟(地上32階・地下2階)、C棟(地上4階・地下1階)を配置。B棟には多言語での対応が可能な国際医療施設、サービスアパートメント、子育て支援施設などを設備。2020年ごろの開業予定を目指す。

 計画では、2027年までに全ての街区が開業予定。同時に、JR山手線ホームを1面2線化し埼京線のホームを移設。並列化も進めていく。

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