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代官山で宿泊型インスターレーション「ラブ」-日蘭クリエーターが客室デザイン

ピーケ・バーグマンスさんがデザインした308号室「愛の中に」。ベッド、照明、いす、歯ブラシなどが「絡まり合う」

ピーケ・バーグマンスさんがデザインした308号室「愛の中に」。ベッド、照明、いす、歯ブラシなどが「絡まり合う」

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 「優雅な、または笑える一晩が過ごせます」――「ラブ」をテーマに日本とオランダのクリエーター8組がデザインした「ホテルの客室」を展示する宿泊型インスタレーション企画「LLOVE(ラブ)」が10月22日、「代官山iスタジオ」(渋谷区恵比寿西1)で始まった。

「回転ベッド」を組み込んだ303号室

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 奈良県職員向け宿泊施設として建設され、2005年10月に県のPR拠点としてリニューアルした3階建て施設を会場に、「客室」「カフェ」「シアター」「ショップ」などの空間で構成される期間限定の「コンセプト館」としてオープン。オランダの人気デザインホテル「Lloyd Hotel(ロイドホテル)」で知られるスザンヌ・オクセナーさんがコンセプトディレクターを務め、「Still in LLOVE(まだ愛している)」をテーマに企画を進めてきた。

 メーンコンテンツとなる「客室」は3階。布団や壁、電球、歯ブラシまで室内の全要素が「愛し合っている」308号室(デザイン=ピーケ・バーグマンスさん)をはじめ、室内中央にある大型の手動「回転ベッド」が目を引く303号室(長坂常さん)、砂利を積んだ室内に生木を植え込み「森」を作り上げた302号室(永山祐子さん)など、シンプルな室内を舞台にした気鋭クリエーターたちの多彩なアプローチが目を引く。各部屋の窓から垣間見える恵比寿・代官山エリアの景観とのコントラストも見どころ。

 奈良の食材などを使ったカフェ「nara cafe」が営業する1階では、宿泊客への「朝食」も提供。オランダのデザインユニット「Thonik(トーニック)」が壁絵を担当し、富士山やオランダからの「来日船」などをモチーフに、赤やピンクの色鮮やかなグラフィックを描いた。同フロアには、国立新美術館(港区)のミュージアムショップ「スーベニア・フロム・トーキョー」や、青山のセレクト書店「ユトレヒト」がディレクションする「BOEK DECK(ブックデッキ)」も出店。

 イベントスペースとなる2階では、「暗闇体験」のエンターテインメント企画「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」のサポートを受けた「東京R不動産」による、暗闇空間の中での「合コン」企画「LLOVE IN THE DARK」を開催。男女各4人がグループとなり、「五感を研ぎ澄まして」会話やゲームなどを繰り広げるという(現在参加予約完売中、日程を追加予定)。

 展示(=宿泊)期間は10月22日~11月23日。ルームチャージは、ダブル=1万4,800円~、シングル=8,800円~(1泊朝食付き)。見学のみの利用は予約制で入場無料。

 同企画を奈良県と共催するオランダ王国大使館担当者は「空間は『人』によってでき上がる。これからたくさんの人が集まる素晴らしい場所にしていきたい。宿泊予約は11月に入れば比較的余裕がある」と話す。

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