表参道ヒルズに「女性社長」300人-竹中元大臣らが社長業指南

会場には女性社長300人が集結。竹中元大臣らの討論に熱心に聞き入った

会場には女性社長300人が集結。竹中元大臣らの討論に熱心に聞き入った

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 表参道ヒルズ(渋谷区神宮前4)本館地下3階「スペース・オー」で5月12日、女性経営者300人が集まるセミナー・イベント「J300-女性社長が不況を吹っ飛ばす-」が開かれ、IT企業などで活躍する女性社長や元衆議院議員の竹中平蔵・慶応義塾大学教授らが出席した。

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 女性社長300人を前に行われたパネルディスカッションでは、モデレーターを務めた竹中教授を中心に、ネットイヤーグループ(桜丘町)の石黒不二代CEOら各業界で活躍する女性経営者5人がリーダーの資質や日本経済再生への道などについて意見交換。客席ではメモを取りながら熱心に聞き入る女性経営者の姿も目立った。

 主催は、女性経営者に特化したメールマガジンサービスやPR、ビジネスコーディネートなどを行うデータベースサイト「女性社長.net」を運営するコラボラボ(代々木4)。これまでセミナーなどのイベントは定期的に開催してきたが、「女性事業主のみが300人集まる規模のイベントは初」(同社)という。

 経営者のみが集まるセミナーならではのテーマに沿って進行したパネルディスカッションで、「既成概念を取り払うことが大事」と力説したのは、米スタンフォード大学でMBA(経営学修士)を取得後シリコンバレーでコンサルティング会社社長に就任、2000年5月から現職のネットイヤーグループ石黒CEO。米国での仕事と子育ての両立などに触れ、「正しい意見は声を大にして言っていくべき。回りを味方に付けることが大事」とアドバイス。

 リーダーに求められる資質についての討論では、竹中教授が議員時代の「リーダー」だった小泉純一郎元首相の例を挙げ「『細かい話はいい、結果を出せ』といつも言っていた。信じて語り続けることも大事」。決断力やビジョンを語る力、組織を作る力も重要な資質、と話した。

 セミナー中、「経営者は孤独」との声も挙がる中、気分や頭の切り替えについてのアドバイスでは、カフェグローブ・ドット・コム(千代田区)矢野貴久子社長は「人と話すこと。仕事と全く関係ない話や、同じ立場の経営者仲間と話して安心したり新しい発想を得たりすることもある」。

 討論の最後には「日本経済再生への道」について、「日本のものづくりの良さを生かせる『プロダクトマーケティング』が重要になってくる」(石黒CEO)、「経営学を中・高から学べる教育体制にならないか。経営者の視点を理解して働くことが経済活性化につながる」(矢野社長)などの意見に続き、ホッピービバレッジ(港区)の3代目・石渡美奈社長が「創業から100年続く会社を支えるのは『家族的きずな』。うちの社員・家族の幸せが原点」と話した。

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