渋谷・セルリアンタワー能楽堂で「狂言ラウンジ」-着物DJや立ち飲みバーも

前回は、広野に落ちて腰を打ち、立てなくなった「神鳴(かみなり)」が、通りかかった医師に治療してもらう演目「神鳴」を上演

前回は、広野に落ちて腰を打ち、立てなくなった「神鳴(かみなり)」が、通りかかった医師に治療してもらう演目「神鳴」を上演

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 セルリアンタワー東急ホテル(渋谷区桜丘町)地下2階「能楽堂」(TEL 03-3477-6412)で10月21日、DJ演奏と狂言公演を組み合わせたライブイベント「狂言ラウンジ」が開催される。

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 昨年末、政府の行政刷新会議の事業仕分けで芸術文化振興費が「圧倒的縮減」と判定されたことを受け、能楽師狂言方・大蔵基誠(もとなり)さんと、「狂言が趣味」という持田さんが中心になり企画。日本の伝統文化の一つである「狂言」の若者層への普及拡大を目指し、セルリアンタワー能楽堂などの協力を受け、今年4月からこれまで6回のイベントを開催してきた。

 「セルリアンに行ったらたまたま狂言が行われていた」(持田さん)という「雰囲気」を目指す同イベントでは、能楽堂隣にラウンジスペースを特設。メーンとなる狂言公演に加え、着物姿のDJによる音楽演奏や、西陣織を使ったジーンズ、足袋の形のスニーカーなど「和のスピリットを取り入れた」アパレルやコスメの展示販売、老舗料亭「数寄屋 金田中」によるスタンディング・バーなどを展開する。

 演目は「附子(ぶす)」。「猛毒」と教えられた「砂糖」を、主人の留守中に使用人が食べてしまったという設定で展開する頓知話で、教科書やアニメ「一休さん」などにも登場する定番。併せて出演者が着付けを行う楽屋裏を公開するほか、上演前に演目内容や狂言観賞のマナーを分かりやすく解説するなど、初心者も楽しめる工夫を凝らす。

 「狂言は動きのある『落語』。現代でいう『コント』のような話で、初めて見た方からは、面白くて衝撃を受けたという反応も多い」と持田さん。「能楽堂で狂言を一度も見たことのない人にはぜひ参加してもらいたい」と呼びかける傍ら、「客席は最大で200人ほど。規模を拡大するのではなく、細く長く続けていきたい」とも。

 イベントは毎月第3木曜日に開いている。今月21日のイベント開催時間は18時~22時(狂言上演は20時~)。参加費は、一般=5,000円、学生=2,000円ほか。予約の詳細はセルリアンタワー能楽堂公式サイトで確認できる。

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