恋愛における「認識のずれ」をテーマにした体験型展示イベント「脈なし研究センター」が6月26日、渋谷センター街・バスケットボールストリートのイベントスペース「マイラボ渋谷」(渋谷区宇田川町)で始まる。
会話や関係など5カテゴリーでコストカットされた「脈なし」行動の実体験を紹介
恋愛の「脈なし(好意を感じられない状況)」をテーマに、コミュニケーションの中に潜む「認識のずれ」を可視化する企画。相手の気持ちを尊重し、自分自身も傷つけないコミュニケーションについて考えるきっかけを提案する。
同イベントは、「面白くて 変なことを 考えている」をテーマに、広告の企画・制作、企業・商品のブランディングなどを手がける人間(大阪市)が企画。多くの人が興味を持ちやすい「恋愛」をテーマにした企画を検討する中で、「脈なし」に焦点を当てることで新しい発見を提案する。
イベントでは、20代~50代の男女約300人を対象にアンケートやインタビューで募った「脈なしエピソード」を調査・分析した結果を、展示に落とし込んだ。
冒頭の「脈なし基本論」では、調査結果から導き出した「脈ありの相手には『時間や労力を惜しまない』」という論理を提示。それを「関係コスト」と名付け、脈なしはその労力の削減(コストカット)の積み重ねだと考えた。場内では、「会話」「配慮」「距離」などを主な関係コストとして挙げ、「社会人なのに『門限が17時』と言われ去られた」「ずっと名前を間違えられている」「歩くペースをみじんも気にされない」など、実際に寄せられたさまざまなコストカットの体験談を紹介。
映画館デートに財布を忘れてきた男性に「おごったポップコーンを8割食べられた」など、体験談の中で「興味深い」エピソードは具体的に「調査レポート」としてより詳細に紹介。一部体験談には、結婚相談所を手がけるほか「モテ期プロデューサー」としてユーチューブをしている荒野広治さんのコメントやアドバイスが寄せられている。
「動画で見る脈なし」では、調査の中でLINEなどスマートフォン越しの脈なし体験談が多かったことから、その例を映像で再現。マッチングアプリで出会った男女のビデオ通話で脈なしを体験できるほか、予定を決めようとしてもあらゆる理由でかわされる(=「未来コスト」がカットされる)メッセージアプリのやり取りなどを通して、「コストカットを見抜く目」を養う。
「脈なし力検査」は「脈なし」の兆候を探すコンテンツ。デート写真の中からの「脈なしさがし」、さまざまなシチュエーションの写真の中から「脈なし行動」を選択する問いなどを用意。「脈なし作文」では、来場者が提示された場面に合わせて脈なしの返事を思案。最後には、実際の人間と会話をする「脈なし実技試験」を受けられる。俳優が演じる、来場者に好意的に話しかけてくる「脈あり男子」に対して、場内で見た事例を基に脈なしを伝えられるかを試す。
人間のディレクター清水宏世さんは、「告白や思いを伝えるのはいいことだが、脈なしの相手にアプローチを続けると、傷つけたりトラブルになったりすることもある。『見極めることで、恋愛の事故を防げるのでは』という仮説を基に研究した」と振り返る。「脈なしは、ぼんやりしていて分からない。この展示を見てもう少し解像度を上げたら見え方が変わるかもしれない。行動を変えるきっかけや、行動によって関係が変わるかもしれないと気づくきっかけになれば」と話す。
開催は会期中の金曜・土曜・日曜・祝日の12時~19時30分。入場料は500円。7月26日まで。