東急電鉄、鉄道投資500億円超に-渋谷・代官山間地下化など

渋谷~代官山駅間で掘削を行うシールドマシン

渋谷~代官山駅間で掘削を行うシールドマシン

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 東急電鉄は5月15日、東横線・渋谷~代官山駅間の地下化工事などを含む鉄道事業で2009年度、総額512億円の設備投資を行うと発表した。

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 2012年度、地下鉄・副都心線との相互直通運転開始を目指し進む地下化工事や、今年7月溝の口駅まで延長する急行運転に対応する大井町線改良・田園都市線複々線化工事など、鉄道ネットワーク拡充と混雑緩和に充てる費用が225億円。このほか、安全対策で148億円、駅施設拡充などのサービス向上策で139億円をそれぞれ投資する。

 東横線は昨年11月、明治通り下にトンネル掘削用の「シールドマシン」を搬入後、今年4月から代官山方面に向け掘削を開始。現行の8両編成に対し、相互直通運転開始に向け10両編成の運転を目指す特急・通勤特急・急行列車に対応するホームの延伸工事を、中目黒駅、学芸大学駅などで進める。

 昨年3月大井町~二子玉川駅間で急行運転を開始した大井町線改良・田園都市線は、約16年にわたり取り組んできた改良・複々線化工事が「大きな節目」(同社)に。大井町線を溝の口駅まで延伸。新たに大井町~溝の口駅間に急行を走らせ田園都市線沿線から都心へのルート選択を増やすことで、同線の混雑緩和を目指す。

 同工事に伴い、野毛駅では2010年度内の完成を目指し改良工事に着手。田園都市線・二子玉川~溝の口駅間では複々線化工事、溝の口駅では大井町線折り返しのための線路拡幅工事をそれぞれ進める。

 安全対策では、今年度中に東横線・池上線・東急多摩川線などで計43両を、最新型車両5000系と、5000系をベースにした7000系に更新。5000系は、機器を複数系統備えることで、一部機器に故障が発生した際も列車運行への影響を最小限に抑える新型車両が特徴。床面、ホームとの段差を小さくするなどバリアフリーにも配慮。従来の主力車両8000系に比べ、使用電力約40%を削減するという。このほか田園都市線では、遅延抑制、混雑感軽減を目的に6ドア・座席格納車両の増備を進めていく。

 駅施設は、2010年度中の完成を目指し、緑が丘駅のバリアフリー化工事に着手。五反田駅は2012年をめどに山手線乗換口のバリアフリー化を目指す。たまプラーザ駅では周辺の開発に伴い改良工事を進め、今年10月にも改札口を新設。二子新地駅、洗足駅など各沿線で、駐輪場を増設する。

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