米・気鋭写真家とコレクターの生涯に迫るドキュメンタリー、渋谷で公開

©JCPLLC and LM Media GmbH, 2007. All rights reserved.

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 米・写真家ロバート・メイプルソープと、その才能を見出したコレクター、サム・ワグスタッフの生涯を通じ70~80年代のニューヨーク・アートシーンに迫るドキュメンタリー「メイプルソープとコレクター」(ジェームズ・クランプ監督)が3月28日より、渋谷「ライズX(エックス)」(渋谷区宇田川町、TEL 03-3464-8555)でロードショー公開されている。

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 ヌードやセルフポートレートなどの官能的な作品で、1989年の没後も「性」と「芸術性」を巡る論争が繰り広げられてきたメイプルソープ。名家に生まれ、若くしてNYアートシーンの権力者になったワグスタッフとの密接な関係から浮かび上がるのは、アーティストとコレクターの強い結び付きや、ギャラリーの力学などアートビジネスの「裏側」。作中では、経済的援助をはじめ、プライベートのパートナーとしてもメイプルソープを支えたワグスタッフと、メイプルソープのかつての恋人として生涯のミューズだったパンクロック歌手、パティ・スミスさんとの「三角関係」も語られる。

 メガホンを取ったのは、同作がデビュー作となるジェームズ・クランプ監督。美術史の博士号を持ち、性行動に関する報告書で物議を醸した「キンゼイ研究所」で写真キュレーターの経験も持つ。生前、広く知られることがなかったワグスタッフに強い関心を持ち、1999年から2001年にかけてメイプルソープの作品に関する著書も出版。同作では、ワグスタッフとメイプルソープが「共有」した情熱と経験に迫ることで、「アートコレクター」の人生を考察。メイプルソープとの出会いで写真コレクターとしての役割を見つけ、リスクを恐れず新たなトレンドを生み出し続けたワグスタッフの生涯にも迫る。

 出演は、パティ・スミスさんをはじめ、「ヴァニティ・フェア」誌のコラムでも知られるライターのドミニク・ダンさん、当時を知るギャラリーのアートディーラー、美術館キュレーターら。

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