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Bunkamuraでスペインの作家アントニオ・ロペスさん国内初個展-65点一堂に

マドリードの目抜き通りグラン・ビアを7年かけて描いた「グラン・ビア」(右)

マドリードの目抜き通りグラン・ビアを7年かけて描いた「グラン・ビア」(右)

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 渋谷「Bunkamuraザ・ミュージアム」(渋谷区道玄坂2)で現在、「アントニオ・ロペス展」が開催されている。

映画「マルメロの陽光」の中で描かれた作品

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 1936年スペイン生まれの作家アントニオ・ロペスさん。幼少期から叔父のアントニオ・ロペス・トレースに絵画を学んでいた。1949年、単身マドリードに移り、1950年~1955年に王立サン・フェルナンド美術アカデミーで本格的に絵画を修業。10年をかけても手を入れ続けるなど制作期間が長く、「リアリズムでありながらシュールレアリスムの影響も見られる」作品が特徴。1992年には、マルメロを描くロペスさんの姿を撮った映画「マルメロの陽光」(ビクトル・エリセ監督)が製作された。

 王立ソフィア王妃芸術センターやボストン美術館などで個展を開いているが、日本国内での個展は今回が初めてとなる。同展では美術学校時代の初期の作品から近年までの、油彩・素描・彫刻作品の中から約65点を展示。場内では「家族」「植物」「マドリード」「人体」などのテーマ別に作品をディスプレーする。

 展示するのは、夕食時の様子を描いた未完の作品で、妻のマリアさん、次女のカルメンさんが描かれているほか、肉やリンゴをコラージュで表現した「夕食」(1971年-1980年)、「マルメロの陽光」の中で描かれた「マルメロの木」(1992年)、マドリードの目抜き通りであるグラン・ビアの早朝の光をとらえるため、7年間グラン・ビアに通い描いた「グラン・ビア」(1974年-1981年)、横幅4メートルを超す都市の景観を描いたシリーズの最新作「バリェーカスの消防署の塔から見たマドリード」(1990年-2006年)、26年の歳月をかけて完成させた木彫作品「男と女」(1968年-1994年)ほか。

 開館時間は10時~19時(金曜・土曜は21時まで、入館は閉館30分前まで)。入館料は、一般=1,400円、大学・高校生=1,000円、中学・小学生=700円ほか。6月16日まで。

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