1800年代刊行のアンティーク本一堂に-渋谷で「博物画」企画展

会場展示風景。保存状態のいい希少アンティーク本は一部を除き販売も行う

会場展示風景。保存状態のいい希少アンティーク本は一部を除き販売も行う

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 渋谷・ロゴスギャラリー(パルコ・パート1、TEL 03-3496-1287)は2月28日より、1800年代に刊行されたアンティーク・ブックなどを集めた「アンティーク・ボタニカルアートと博物画古書展」を開催している。

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 近代ヨーロッパの博物学者によって刊行された図鑑・図譜である博物画の世界を、希少な手彩色古書やボタニカルアート(植物細密画)を通じて紹介する企画展。会場では「幻の手彩色古書」とされる「フローラの神殿」(ロバート・ジョン・ソーントン、1812年)、「バラ図譜」(ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ、1824年)をそれぞれ特別展示するほか、保存状態のいいアンティーク本も多数展示。本は一部販売も行う。

 展示の目玉となる「フローラの神殿」は、作者ソートンが私財をなげうちリンネの分析学を図解に。優秀な植物画家と印刷技術を駆使し、植物を画期的に体系付けた1冊として知られる。「花のラファエロ」とも称されるP=J・ルドゥーテの「バラ図譜」は、当時特定の植物を取り上げる図譜の流行のきっかけにもなったルドゥーテの代表作。完本第1、2巻の2冊を展示する。これらの本は展示のみ。

 このほか、会場に並ぶのは刊行時に手彩色を施された図譜を含む、貴重なアンティーク本の数々。1800年代の手彩色銅版画や石版画図譜を載せた本格博物古書で、ジャンルも植物誌や薬草辞典、児童図鑑、自然科学図鑑などさまざま。1800年代を中心とする植物図譜(ボタニカルアート)からは、時代とともに変化する印刷技術の変遷も垣間見える。

 会場には各地域、時代の服飾、演劇コスチュームなど鮮やかな色彩の図譜や鳥類、動物などの博物画も。歴代著名人の肖像画や宗教色豊かなデザイン画なども展示・販売する。

 営業時間は10時~21時(最終日は17時まで)。入場無料。

ロゴスギャラリー

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