西武渋谷店、8年ぶりに大規模改装 佐藤オオキさんらとコラボ

独カールステン・ニコライさんがデザインを手掛けるA館1階エントランスの完成イメージ

独カールステン・ニコライさんがデザインを手掛けるA館1階エントランスの完成イメージ

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 西武渋谷店(渋谷区宇田川町)A館・B館で現在、8年ぶりとなる大規模リニューアルに向けた工事が段階的に進められている。

佐藤オオキさんが「遊園地」をコンセプトに手掛けるA館3階のイメージ

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 1968(昭和48)年に開業した同店。1986(昭和61)年には公園通り沿いにSEED館を、翌年にはロフト館をオープン。1999年にSEED館を現在のモヴィーダ館に改装し、2013年に無印良品と「ロフト&」を導入した。渋谷エリアは5館体制で運営している。

 「大人のラグジュアリーストア」を目指して改装した2007年以来、8年ぶりの大規模な改装となる今回。同店を展開するそごう・西武(千代田区)が2020年以降に同所で予定する「新しい商業施設の開発」に向けたステップとして、新たなマーチャンダイジング・環境面の改装を行うことで新しい店づくりに挑戦するという。

 同館は、2011年から「Art meets Life」をストアメッセージとして掲げ、アートやデザインを取り入れた生活を提案しているが、今回の改装では同メッセージを「さらに先鋭化」。アーティストやデザイナーとコラボレーションし、情報発信拠点や核となる売り場を開発するという。

 5月上旬から工事を進めているA館1階の入り口はドイツの現代アーティスト、カールステン・ニコライさんがデザイン。同所の柱4本は全面にLEDビジョンを設置し、ニコライさんの映像アートを上映。ビジョンで流れる映像や音は、内蔵する人感センサーや渋谷エリアの気温と連動して変化するという。

 A館3階は、デザイナー佐藤オオキさん(nendo)とコラボレーションし、「ヨーロッパの公園に隣接した遊園地」を環境コンセプトに仕上げる。婦人服・アクセサリーを展開する同フロアは、30代の女性をコアターゲットにした自主編集売り場として、スタイリングの「鍵」になる商品をセレクトする「キートゥースタイル」で新しいコンテンポラリースタイルの提案を図る。佐藤さんは、連絡通路でつながるB館3階の自主編集売り場「コンポラックス」(2013年に新設)のデザインも手掛けている。

 50代をコアターゲットに据える5階は建築家・永山祐子さんを起用。婦人服を展開するA館は「宮殿」、紳士服を展開するB館は「博物館」をそれぞれ環境コンセプトにする。同階も連絡通路で両館がつながっている。

 各階で展開する商品カテゴリーは変わらないが、取り扱うブランドなどは入れ替える予定。今回の改装に関わる投資額は約20億円。

 営業時間は10時~21時(日曜・祝日は20時まで)。同店は休業せず段階的に改装を進め、8月中旬にリニューアルオープン予定。

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