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SHIBUYA109 lab.が2023年の若者トレンドを予測 「個性」回帰の傾向も

渋谷駅前

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 10~20代に特化したマーケティング研究機関「SHIBUYA109 lab.(シブヤイチマルキューラボ)」が2023年のトレンド予測を発表した。

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 SHIBUYA109 lab.は、ファッションビル「SHIBUYA109」(渋谷区道玄坂2)を運営するSHIBUYA109エンタテイメント(道玄坂1)が取り組む活動。ノミネート候補は今年1月~10月に同館への来館者へアンケートを行った後、高校生・大学生10人と同ラボが選出。11月に、ウェブでノミネートの中から複数選択式のアンケートでトレンド予測調査を行った。有効回答数は372人。

 トレンド予測したのは「カフェ・グルメ」「モノ・コト」「ファッション・コスメ」「アーティスト」の4部門。Z世代の間で引き続きSNSで共有することが前提となっていることに加え、調和を大事にしつつも「自分らしさ」「強い個性」の表現にも目も向け始めている傾向が見られているという。

 今年「カヌレ」「JKケーキ」などが注目を集めた「カフェ・グルメ」部門では、夜に外で過ごすことが増えたことから「夜カフェ&バー」「ルーフトップバー」などに注目。その中でも酒を「飲まない・飲めなくても楽しめる」場所が求められているという。食べ物では、ホールケーキに載せた鏡越しに撮影ができる「ミラーケーキ(セルフィーケーキ)」、チョコペンでケーキなどを縁取る「2Dアートケーキ(コミックケーキ)」などが挙がった。

 昭和歌謡の人気が高まるなか、「モノ・コト部門」では、「聖子ちゃんカット」「チェッカーズのファッション」など、昭和アイドルの個性的なスタイルにも着目。「NANA」「SLAM DUNK」など平成初期~中期の漫画も、ストーリーだけでなくファッションなども含めて注目を集めているという。近年パーソナライズ・カスタマイズサービスが増えるなか、「香り診断」へのニーズも高まっているようだ。

 韓国や中国を中心としたアジア人気が続く「ファッション・コスメ部門」。ファッションでは、ロサンゼルスやニューヨークなどアメリカのファッションスタイルや、今年のトレンドである「Y2K(Year 2000=2000年)」スタイルの一つであるローウエスト・ローライズのボトムなどが挙がった。メークでは、青いアイシャドウやパール感のあるハイライトなどで透明感を演出する「くらげメイク」、韓国アイドルがアイシャドウを取り入れていることから「グレーコスメ」に注目が集まっている。

 イギリスを中心としたヨーロッパへの興味も高まっているといい、クラシックな雰囲気でアフタヌーンティーセットなどを提供する「イギリス風カフェ」(カフェ・グルメ部門)や、それに合わせた「イギリスの制服風コス」(ファッション・コスメ部門)もキーワードに挙がっている。

 「アーティスト部門」では、韓国発の女性アイドルグループ「New Jeans」、バンド「ねぐせ。」、関西ジャニーズジュニアのグループ「Aぇ!group」、80・90年代アーティストなど幅広く挙がったが、動画文化が主流であることからミュージックビデオの世界観にも注目している様子が見られるという。

 同ラボの長田麻衣所長は「コロナ禍も含め、社会全体の空気に不安が募る状況が続いていることもあり、エネルギッシュなマインドをチャージできる消費を求める傾向がさらに強まりそう」と分析。「カフェ・グルメ部門」の、照明や音楽でクラブのような雰囲気を演出する「クラブっぽ居酒屋」を例に、「背伸びをしすぎず実現可能な範囲で楽しみたいという意識」などから「心理的なハードルが高い体験に興味はあるものの『段階を踏んで様子を見ながら楽しみたい』という意識も見られる」とも。

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