Bunkamuraで「東京国際映画祭」-コンペ話題作、往年の名作など

実話をもとにした妻夫木聡さん主演映画「ブタがいた教室」より ©2008「ブタがいた教室」製作委員会

実話をもとにした妻夫木聡さん主演映画「ブタがいた教室」より ©2008「ブタがいた教室」製作委員会

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 渋谷・Bunkamura(渋谷区道玄坂2)と六本木ヒルズ(港区)をメーン会場に国内外の映画が集結する祭典「東京国際映画祭(TIFF)」が今年も、10月18日に開幕する。

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 今年で21年目を迎える同映画祭では、各国から集まった約310作品を上映。応募作品の中から選ばれた映画を集めた「コンペティション」部門をはじめ、アジアで制作された映画を対象にした「アジアの風」、日本映画の中からオリジナリティーある作品を集めた「日本映画・ある視点」などの主要部門を中心に作品を上映する。

 「エコロジー」がテーマの今年は、開幕時に俳優、監督などのゲストが歩く通路に、「レッドカーペット」ならぬ「グリーンカーペット」が登場。ペットボトルをリサイクルして作った「エコ」カーペットで、上映に必要な電力は太陽光や風力などの自然エネルギーから生み出される「グリーン電力」を使うなど随所でエコな取り組みを導入する。主要部門では、「自然との共生」をテーマにした新旧の作品を選定する「natural TIFF」部門を新たに設け、主要部門内の新作を対象に優れた作品を選出する「エコロジー大賞」も新設。

 渋谷は、Bunkamura「シアターコクーン」と「オーチャードホール」、「ル・シネマ」(1、2)が上映会場。コンペティション部門では、六本木会場と2会場を巡回するかたちで、育てたブタを食べるかどうかを問う、妻夫木聡さん主演の新作「ブタがいた教室」(2008年、前田哲監督)や、ヴァンサン・カッセルさんらフランス映画を代表するスターが勢ぞろいした「パブリック・エナミー・ナンバー1(Part1&2)」(2008年、ジャン=フランソワ・リシェ監督)などの話題作が、オーチャードホールで上映。

 オーチャードホールではほかに、「男はつらいよ」シリーズ40周年を記念し「男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎」(1983年、山田洋次監督)や、黒沢明監督の代表作のひとつ「羅生門」(1950年、デジタル復刻版)などを特別上映。欧米の作品を中心に海外の映画祭で高い評価を受けた作品を日本初公開する「WORLD CINEMA」部門は六本木会場と並び、ル・シネマ2でナポリの犯罪組織カモラの内幕を描いた「ゴモラ」(イタリア、2008年、マッテオ・ガローネ監督)、高速道路脇の家で暮らす一家の崩壊と再生の物語「ホーム 我が家」(スイス、2008年、ウルスラ・メイヤー監督)などの作品を上映する。

 新設された「natural TIFF」からは、「傑作選」として、「朝やけの詩」(1973年、熊井啓監督)、「ゴジラ対ヘドラ」(1971年、坂野義光監督)、「アース」(2007年、アラステア・フォザーギル監督、マー・リンフィールド監督)などの作品がル・シネマ2でそれぞれ上映される。渋谷会場のみの企画では「ニッポン・シネマ・クラシック」部門と題し、同19日~22日、「忠臣蔵」(1958年、渡辺邦男監督)などの時代劇や人間ドラマなど共に1950年代に製作された3作品を、ル・シネマ1、2でそれぞれ上映。

 広域渋谷圏ではBunkamuraのほか、青山「東京ウィメンズプラザ」(神宮前5)で同19日~22日の4日間「第21回東京国際女性映画祭」を開催。「東京都写真美術館」(恵比寿ガーデンプレイス内、以下「写美」)では、他会場と並び中国映画の新作・話題作を取り上げる「東京・中国映画週間」(18日~22日)を展開。写美は、短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア」の過去の受賞作と評価の高かったノミネート作品を再上映する「フォーカス・オン・アジア」の会場にも。

 鑑賞料(当日)は、コンペティション部門=1,000円~(一部除く、1回券)、特別招待作品部門=1,800円(一部除く、1回券)、WORLD CINEMA=1,300円、natural TIFF傑作選=1,000円、東京国際女性映画祭=1,000円ほか。今月26日まで(一部を除く)。

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