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家電操作などができる指輪型ウエアラブル「リング」、表参道に限定体験空間

装着した指のジェスチャーのみでさまざまな遠隔操作ができる「Ring」

装着した指のジェスチャーのみでさまざまな遠隔操作ができる「Ring」

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 表参道ヒルズ(渋谷区神宮前4)1階のイベントスペース「表参道Rスタジオ」に10月30日、指輪型ウエアラブルデバイス「Ring(リング)」を体験できる限定空間がオープンする。

デモンストレーションする吉田卓郎社長

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 「ウエアラブルデバイス」は、身に着けて使うコンピューター機器のこと。昨年2月に設立したベンチャー企業ログバー(恵比寿4)が開発した「リング」は、装着した指のジェスチャーのみで、さまざまな遠隔操作ができる。

 通常テレビの電源を入れるには、リモコンを探すために歩いたりボタンを押したり複数のモーションが必要になるが、同デバイスを装着すると、空中に指で文字や記号を描くなど決められたジェスチャーをすることでテレビの電源が入る。

 同社社長の吉田卓郎さんは「『生活をもっと単純にショートカットする』ことが新しい未来」と考え、「ワンジェスチャー(1つのジェスチャー)」をコンセプトに掲げ同商品を開発したという。数種類のセンサーを内蔵し、同デバイスを着けてジェスチャーをすると近距離無線通信規格「Bluetooth」を通じてiOSやAndroidの専用アプリに接続、ジェスチャーを判別する。スマートフォン端末をハブに、クラウドにつながっている機器・サービスが連動し操作できる仕組み。ジェスチャーの成功・失敗はバイブレーションで知らせる。ジェスチャーはデフォルトで用意しているが、オリジナルで登録することもできる。

 GPS機能も備えているためチェックインも可能。複数の装着者が近くで同じジェスチャーをした場合もGPSで判断する。独自の「リングID」またはフェイスブックIDで装着者同士の連絡先交換もできる。現在、スマートLEDランプ「hue」や家庭用電源リモートスイッチ「WeMo」、「Google Glass」などの商品にも対応している。

 アクセサリーのように「ファッションの一部として位置付けていきたい」という思いから、外観はジェスチャー開始の合図となるタッチセンサーのみが付いたシンプルなデザインに仕上げた。サイズはS(内径19ミリ)、14グラム)~XL(同23.8ミリ、20グラム)で4サイズを用意。生産は日本。人さし指への装着を推奨する。

 価格は269.99ドル。今月9日に同社ホームページで販売を始め、注文から4~7週間ほどで商品が届くという。通信距離は見通しの良い状況で5メートル以内。充電は3時間ほどで完了し、1~3日間ほど使用できる。2016年中に100万台の出荷を目指す。

 電話やインターネットなど「すごく時間がかかっていたものが一瞬でできるようになったものが好きで、革新的なものだと思っている。リングも同様の商品」と話す吉田さん。既存のウエアラブル・ジェスチャーデバイスとの相違点は、「自分が思った瞬間にでき、いつでもどこでもできること」とも。

 1年ほど前は「『不可能だ』という声もあったが、『欲しい』という声もあったので、やってやろうと思った」と振り返り、「紆余(うよ)曲折あったが、ついにできたという感じ」とホッとした様子を見せる。「リングで何ができるのかを示すことが必要で、リングを通して新しい未来の提案していきたい」と意欲を見せる。

 同社は米シリコンバレーにも拠点を構えており、CNNによる「世界を変える10のプロダクト」に選ばれたほか、クラウドファンディングサイト「Kickstarter」で88万ドル(約9,000万円)を集めるなど注目を集めていた。

 発売を記念して開く限定空間で来場者は、テレビやライトをつけたり、スピーカーの音量を変えたりする体験ができる。店頭販売は行わない。営業時間は11時~20時30分(最終日は19時まで)。11月3日まで。

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