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スペインのデザイナーが日本の窯元とコラボ-西武渋谷店でコレクション展

「日本的な部分を表現できていれば」と話すパトリシア・ウルキオラさん

「日本的な部分を表現できていれば」と話すパトリシア・ウルキオラさん

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 西武渋谷店(渋谷区宇田川町)A館7階・特設会場で現在、スペイン出身のデザイナー、パトリシア・ウルキオラさんが日本の窯元や工房とコラボした「パトリシア・ウルキオラ展~a mano(ア マーノ)コレクション~」が開催されている。

器の底に鳥や花、モミジなどを描いた秀峰窯とのコラボ商品

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 「ア マーノ コレクション」はそごう・西武のプライベートブランド(PB)「リミテッドエディション」の新コレクションで、同社初のインテリアライフスタイルのPBとなる。「日本の伝統技術×今のデザイン」をテーマに、「ライフスタイル全般」を提案する。ウルキオラさんは家具ブランド「モローゾ」、独食器「ローゼンタール」、カルティエなどの商品デザインも手掛けている。「a mano」はイタリア語で「手による」を意味し、同じく「愛する」を意味する「amano」とかけ合わせて名付けた。

 第1弾として、80年以上続く京焼(清水焼)の窯元「京泉窯」、京都出身の陶工・武内裕さんの窯「秀峰窯」、1898(明治31)年創業の老舗竹工芸メーカー「公長齋小菅」とコラボした食器類を作った。昨年1月の初コンタクト以来、ウルキオラさんも2度来日して窯元や工房に足を運ぶなど、やり取りを重ねた。

 商品は、京泉窯=磁器特有の光沢感を無くし、マットな質感に仕上げた皿や急須、鉢、ボウルなど。縁などにはイタリアの「伝統的な」調理器具などで模様を付けているほか、パステルカラーの上薬で手や金魚、花などの絵を手描きしている。秀峰窯=ブルーとホワイトなど2色を混ぜて、たたら状に伸ばした土を一点ずつ手で丸め成形したカップ、細く絞り出した粘土で器に模様を描く「いっちん」技法を基に、器の底に鳥や花、モミジなどを描いた小鉢など。公長齋小菅=竹に切り込みを入れ曲げたトレーなど。デザイン画やプロトタイプなども展示する。

 同コレクション発表に合わせ、同店B館7階インテリアフロアのジャパンメード商品を集積した売り場「せいぶくらふと」に常設コーナーを用意した。価格帯は1,200円~3万円。

 ウルキオラさんは「(日本が)陶磁器の伝統的な技術を持っているのは知っていたが、職人の方々との取り組みは簡単ではないと思った。もちろん不安もあった」と振り返る。「窯元にいる職人から、できないと思っていたことも逆に提案してもらったりした。職人の方々は伝統を守ってきているので、その習慣から抜け出すのは大変だったと思う。対話を重ねてでき上がったのが今回の商品。日本的な部分を表現できていればいいと思う」と話す。

 同社商品部インテリア部の指田孝雄部長は「今回のコレクションで終わりではなく、これは始まり。ライフスタイル全般に関わるアイテムを作っていきたい」と意欲を見せる。

 営業時間は10時~21時(日曜・祝日は20時)まで。展覧会は6月2日まで。

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