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渋谷でドキュメンタリー「これは映画ではない」-監督自身が軟禁生活撮影

監督自身の軟禁生活を収めた「これは映画ではない」より©; Jafar Panahi and Mojtaba Mirtahmasb

監督自身の軟禁生活を収めた「これは映画ではない」より©; Jafar Panahi and Mojtaba Mirtahmasb

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 シアター・イメージフォーラム(渋谷区渋谷2、TEL 03-5766-0114)で9月22日から、ドキュメンタリー映画「これは映画ではない」がロードショー公開される。

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 メガホンを取ったのは1960年イラン生まれのジャファール・パナヒ監督。イラン放送大学を卒業後、アッバス・キアロスタミ監督の助監督を経て、1995年にカンヌ国際映画祭カメラドールなどを受賞した「白い風船」で監督デビュー。これまでにベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞した「チャドルと生きる」(2000年)、ベルリン国際映画祭審査員グランプリを受賞した「オフサイド・ガールズ」(2006年)などを手掛けている。

 2009年、パナヒ監督は反体制的な活動をしたとして逮捕(2010年保釈)され、20年間の映画製作禁止、出国禁止、マスコミとの接触禁止、6年間の懲役の刑を言い渡された。同作は軟禁中に製作されたもの。USBファイルに保存した映像は菓子の箱に隠し、友人のモジタバ・ ミルタマスブ監督協力の下、カンヌ映画祭に出品。同祭キャロッスドール(黄金の馬車賞)を受賞するなどした。

 パナヒ監督の自宅で撮影された同作は、「脚本を読むのは構わないだろ?」とじゅうたんにテープを貼りそこを舞台に脚本を再現したほか、上の階の住人が犬を預けに来たことや、パナヒ監督が警察に連行された日のことをごみ回収の青年が知っていたことなど、軟禁中のパナヒ監督自身の周辺や生活の様子を収めた。

 期間中は、初日22日(16時~)に、映画監督の篠崎誠さんと映画祭「東京フィルメックス」プログラムディレクターの市山尚三さんを、10月2日(19時の回上映終了後)には、映画作家の想田和弘さんをそれぞれ招き、トークショーを開く。

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