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「しぶそば」、発祥の地・渋谷で初のファンミーティング 渋谷再出店に改めて意欲

しぶそばファンと気さくに談笑する東急グルメフロントの山口聡一郎社長

しぶそばファンと気さくに談笑する東急グルメフロントの山口聡一郎社長

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 東急グルメフロント(目黒区)が経営する駅そばチェーン「しぶそば」初のファンミーティング「しぶそばナイト」が12月27日、東京カルチャーカルチャー(渋谷区渋谷1)で開催された。

前身となった「二葉」の看板の裏を使った「本家しぶそば」の看板

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 1980年代から井の頭線改札外で営業していた駅そば「二葉」を前身とし、渋谷駅構内で40年にわたり営業してきた「本家しぶそば」が2020年9月、渋谷駅周辺の再開発に伴い閉店。改札からすぐの立地や、レジでの注文・会計と同時にレジ担当者がマイク越しに「かーきーあーげー」など独特のイントネーションで厨房にオーダーを伝える独特の「コール」が特徴で、平日には2000食を売り上げる日もある人気店だった。

 同社は今回、14店舗を展開する「しぶそば」のファンミーティングを、しぶそば発祥の地・渋谷で初めて企画した。しぶそばの公式キャラクター「くまくん」がつぶやくツイッターのフォロワーは約1万2000人。ツイッターでイベントの告知を行ったところ、チケットは即日完売。当日は「しぶそば」ファン60人が参加した。

 参加者には、そば、ドリンク、オリジナル缶バッジとの引換券を受付で進呈。会場の一角に特設された天ぷらコーナー(1個100円)には、「バナナ」「スパム」「いいだこ」など普段は店頭に並ばない天ぷらも登場。参加者は、そばを食べながらイベントを楽しんだ。

 前身となった「二葉」と「本家しぶそば」の店名が表裏に書かれた看板が置かれたステージでは、「本家しぶそば」で最後の店長を務めた伊達翔さんが店内の「コール」を再現。主なメニューのコールを書いた用紙も用意して「コール体験」を呼びかけた。併せて、2018(平成30)年に東急電鉄のキャラクター「のるるん」をのせたかまぼこを提供した縁から、ステージに「のるるん」が登場。参加者は思い思いのポーズで記念撮影を楽しんだ。

 会場内に置いた用紙で事前に受け付けた質問に答える「しぶそば質問コーナー」では、それぞれの担当者が質問にアドリブで答え、盛り上がりを見せた。中でも多かったのが渋谷再出店についての質問。これについて、同社・山口聡一郎社長は「3、4年前からずっと出店場所を探しているが、なかなか巡り合わず実現できていない。ただ、渋谷には必ず戻ってくる。署名など、本家再出店のムーブを作っていただけたら」と応援を呼びかけた。最後は「くまくんの代理人」とのじゃんけん大会を行い、じゃんけんに勝った30人にオリジナルグッズを進呈した。

 しぶそば歴10年ほどの30代女性は「季節限定メニューが変わる度に店を利用している。入りやすくて、早いのが魅力。今日はノリで参加した」、別の30代女性は「渋谷の店によく行っていた。立ち食いでなく席があったのもうれしい。今は『かきちく』(かき揚げとちくわにおハーフ)が一番好き。渋谷にぜひ、復活してほしい。ツイッターで、くまくんがワイワイやっているのも親近感がある」と、それぞれ話していた。

 富士そば専門ユーチューバー友之助さんも参加。「しぶそばのツイッターのファンなので、イベントを知って遊びに来た。くまくんのツイートが優秀で、ファンも多い。しぶそばのブランドは、とにかくおしゃれ路線で、女性でも入りやすいイメージ。今日は、そばのファンがこんなにいるんだと思い、(いろいろな方と)仲良くなれたので、またイベントを開いてほしい」と期待を寄せた。

 イベントを終え、山口社長は「初の試みなので、そもそも集客に不安もあったが、ふたを開ければ即日完売。皆さんの温かい言葉や本家再出店への熱い思いなどに直接触れることができて、うれしい限り。今後、クオリティーを上げ、横のつながりをつくりながら第2回、第3回と(イベントを)開いていきたい」と意気込みを見せる。

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