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美術家・大山エンリコイサムさん、恵比寿で個展 外壁に6メートル超新作

店舗のガラス壁面に展示する6メートル超の新作「FFIGURATI #366」©Enrico Isamu Oyama

店舗のガラス壁面に展示する6メートル超の新作「FFIGURATI #366」©Enrico Isamu Oyama

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 美術家・大山エンリコイサムさんの個展「Paint Bilster」が2月25日から、ブックショップ「NADiff a/p/a/r/t」(渋谷区恵比寿1)で開催される。

地階に展示する「FFIGURATI #9」

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 1983(昭和58)年東京生まれの大山さんは、イタリア人の父親と日本人の母親を持つ。慶応義塾大学卒業、東京芸術大学大学院修了。2011~2012年にアジアン・カルチュラル・カウンシルの招へいで米ニューヨークに滞在以降、ブルックリンにスタジオを構えているほか、2020年には東京にもスタジオを開設し現在は2都市で制作を行っている。

 1970~80年代のニューヨークで始まった「エアロゾル・ライティング(=グラフィティー)」文化に影響を受け、その特有の線の動きを抽出し再構成する独自のモチーフ「クイックターン・ストラクチャー(QTS)」を制作。コム デ ギャルソンやシュウ ウエムラなど企業やブランドともコラボレーションしており、今年1月には横綱・照ノ富士の「三つぞろえ化粧まわし」のアートワークを手掛け注目を集めた。

 春に予定するニューヨーク渡航前最後の個展となる同展。ストリートアートにも「よく見られる」塗膜と支持体の間に生じる気泡や膨れを指す「Paint Blister(ペイントブリスター)」と題し、ブリスターをめぐる作家の想像力を起点に構想する。

 作品は、店舗各所に展開する。地階のギャラリー「ND伊ffGallery」では壁面にブリスターを施し、大学院の修了制作で発表した初期作品で、QTSを描いた2ミリほどのアクリル板をアクリルの立方体で挟む「FFIGURATI #9」を設置。地上のガラス壁面には6メートルを超えるカッティングシートのQTSを新作として展示する。「特殊な」シートを使うことで、店外からはシート表面の膨れが、店内からはシート裏面の気泡がそれぞれ見られるようにする。同店と大山さんのコラボレーションとなるオリジナルのマルチプル作品も発表する。

 開催時間は13時~19時。月曜・火曜・水曜定休。3月21日まで。

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