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サンロッカーズ渋谷・ベンドラメ礼生選手「スティール王」受賞 「チームで取った賞」

「スティール王」に輝いたベンドラメ礼生選手

「スティール王」に輝いたベンドラメ礼生選手

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 サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)のベンドラメ礼生選手が5月8日、男子プロバスケ「Bリーグ」の年間表彰式「BLEAGUE AWARD SHOW 2019-20」に登場し「スティール王」を受賞した。

オンラインで取材に応じたベンドラメ礼生選手

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 「スティール(スチール)」は、ディフェンス(DF)の選手がオフェンス(OF)の選手からボールを奪うプレーのことで、DFの大きなプレーの一つ。ベンドラメ選手は今季のレギュラーシーズンでは多い試合では1試合4本のスチールを見せ、1試合平均1.8本という記録を残し「スティール王」受賞となった。

 ベンドラメ選手は「リーグの中で何か1番になることは光栄なこと」と喜びを表現しつつ、今季のSR渋谷は、試合を通してオールコートでプレッシャーをかけるなどDFを強化したチーム作りを行ったことから「チームスタイルとしてハードなDFがあったので、チーム全体で取った賞と言ってもいい」と振り返る。Bリーグ初年度に「新人王」を受賞して以来2度目の賞の受賞となったが、初年度もスチールの1試合平均が1.7本と好成績を残していたことから「今回取れてよかった」とリベンジを果たした結果となった。

 「常にスチールを狙っている」と言うベンドラメ選手が、今季最も印象に残っている自身のスチールとして挙げたのは、昨年11月25日のアルバルク東京(以下、A東京)戦での一本。第3クオーター残り約8分20秒、A東京の竹内譲次選手が逆サイドでノーマークになっていた田中大貴選手へのパスをスチールし、速攻を仕掛けバスケットカウント(得点に加えファウル)を奪ったプレー。「パスカットの時は相手選手の目線を見るのと、自分だったらどこにパスを出すかを読んでいる」と言い、このスチールも「譲次さんの目線が切り替わった瞬間にパスが来ると思った。(元チームメートでもある)譲次さんが相手だったから印象に残っている」と笑った。

 今季のBリーグは新型コロナウイルスの感染拡大に伴い延期や無観客試合を経て、3月末でシーズンが中断となった。SR渋谷は「メンバーが多く入れ替わりどこまでできるか不安な状態で迎えた中」迎えた開幕戦の千葉ジェッツ戦で2連勝を収め「チームとして先に進め」開幕5連勝を飾り、一時期は地区首位にも付けた。好調さをうかがわせるかのように天皇杯では優勝も果たした。シーズンも終盤に差し掛かり、同地区対決とのカードが多く残っていたことから「もっと試合をしたかった」と心境を吐露しつつ、「プロチームは来年も同じメンバーでやることがなかなか無い。雰囲気も良かったし結果も出ていていいシーズンだっただけに、今のメンバーでやりたかったという思いは強い。今のメンバーで最後まで戦い抜けなかったのが一番寂しい」と続けた。

 新型コロナウイルスの影響で自身もできるトレーニングが限られる中、現在は「23時間くらい自宅にいる」と言い、「走るのが嫌いなので(笑)体幹トレーニングを主にやっている」ベンドラメ選手は、リーグ中断直後からSNSでハッシュタグ「#ドラメの真似」を付けて、ドリブル練習法を発信している。「(普段から)どんな練習をしているか聞かれるし、家でできることが分からない人が多くて、プロ選手の技術を見る機会が無くなった分、見て少しでも技術を盗んでほしい。その人がプロになって『あの時やっていた』と言ってくれたら面白い」と思いを込める。「バスケットをする環境が無い間はいろいろと積極的に発信していきたい」と意欲を見せるが、「ネタがそろそろ危ない(笑)」とこぼした。

 日本代表候補でもあるベンドラメ選手は東京オリンピックが延期となったことに対し「1年アピールする時間が増えたのはプラスに考えている」とし、今季のチームスタイルで「DFに対する意識がより高まった。(DFは)日本代表でも求められていることの一つだと思っているので、日々の練習で鍛えることができたのはよかった」と手応えをうかがわせた。

 来季は「貪欲に勝ちにこだわりたい」と言い、「ファンの方も不完全燃焼、やりきれない気持ちがありパワーが有り余っているのでは。そのパワーを来シーズンに向けてためておいて、開幕戦で爆発させてください」と呼び掛ける。

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