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まちづくりプロジェクト「渋谷をつなげる30人」、4カ月の成果発表

「子ども」「スポーツ」など6つのテーマに対する「問い」と「プラン」を提案した

「子ども」「スポーツ」など6つのテーマに対する「問い」と「プラン」を提案した

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 企業・行政・NPO・市民などが連携し地域課題の解決に取り組むまちづくりプロジェクト「渋谷をつなげる30人」の最終報告会が2月23日、行われた。主催はフューチャーセッションズ(渋谷区神宮前5)。

プロジェクトに参加したメンバーたち

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 昨年10月に始まった同プロジェクト。渋谷を拠点にする企業数の多さや「多様性を生かして」、地域の企業などが一緒になり、自治体と連携することで「新たな地方創生」のモデルケースづくりを目指す取り組み。

 原宿駅前の再開発が予定されているNTT都市開発クリエイティブスペース(渋谷区神宮前1)内に、同プロジェクトの拠点「原宿 if space」を開設し、話し合いを進めてきた。今回は、「子ども」「スポーツ」「働き方」など6つチーム(テーマ)に分かれて、それぞれが「新たな問い」を掲げ、その問いに対するプランを立てた。

 「つながり」をテーマにしたチームは、渋谷の在勤者にフォーカス。渋谷で働く人たちがつながり、「地元愛・シビックプライドを高めることで街が良くなるのでは」と考え、ワークスタイルを考えるトーク・ワークショップ、無料コンサートなど、ワーカー同士がつながるきっかけづくりを提案。実際に5月からイベントを初めて行う予定で、継続させるためのプラットホームづくりも視野に入れている。

 在住・在勤外国人など「渋谷の多様性」を生かした子育てを検討したチームは、多言語に対応し、子どもが興味を感じたことを投稿したり、防災・防犯の情報を提供したりするプラットホームを企画。継続していく考えも示した。スポーツを通じて社会問題の緩和を検討したチームは、踏むことで発電する「発電床」や振ることで点灯する「発電ライト」など、運動することでエネルギー問題の緩和につなげるウェブプラットホームを提案した。

 全チームのプレゼンテーションを聞いた長谷部健渋谷区長は「プラットホームの実装が多かった。『やります』という方が多く、区としてもできる限り並走していきたい。渋谷区はやりたい人の背中を押せる行政、やりたい人がやりたいことをできる区でありたい」と話した。

 フューチャーセッションズの野村恭彦社長は「1対1ではなく30人でやっているので、不可能と思っていたことができる大きな可能性を感じられた。すごく強固な関係がつくれた」と手応えを感じた様子で、「何かをやるなら渋谷で、この関係の中でやりたいという気持ちが高まっている。良いことが起こると確信している」と期待を込めた。

 参加した、NPO法人二枚目の名刺(元代々木町)ディレクター安東直美さんは「皆が良いと思えるようにまとめるのは思っていたより大変だった」と振り返る。ビームス(神宮前3)人事本部人材開発部・原田謙太郎係長は「特にNPOと一緒に何かをやることが無かったので刺激になったし、他業界の企業に興味・関心を持つようになった」とも。

 10月には新しいメンバーで「渋谷をつなげる30人」2期目を始動する予定。

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