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渋谷で「ジャック・タチ」映画祭-製作費1,093億の「プレイタイム」など6作

総製作費15億フラン(当時のレートで約1,093億円)をかけた「プレイタイム」より©Les Films de Mon Oncle - Specta Films C.E.P.E.C.

総製作費15億フラン(当時のレートで約1,093億円)をかけた「プレイタイム」より©Les Films de Mon Oncle - Specta Films C.E.P.E.C.

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 シアター・イメージフォーラム(渋谷区渋谷2、TEL 03-5766-0114)で4月12日、「ジャック・タチ映画祭」が始まった。

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 映画監督で喜劇役者のジャック・タチは1907年パリ生まれ。本名はジャック・タチシェフ。無声映画に出演して以降、ミュージックホールの舞台や映画に出演。1947年、短編映画「郵便配達の学校」を初監督し、1949年に「のんき大将 脱線の巻」で長編監督デビュー。1953年に製作した「ぼくの伯父さんの休暇」で、以降自身の作品に自演で出演したキャラクター「ユロ氏」を確立。1977年には仏映画賞セザール賞を受賞。1982年、75歳で亡くなった。

 タチが監督または出演した6作品を上映する同祭。没後20周年を迎えた2002年のカンヌ国際映画祭で記念上映された「プレイタイム」(1967年)は、近未来的都市「タチ・ヴィル(タチの都市)」を舞台に、アメリカ人観光客の娘・バーバラと「伯父さん」ことユロ氏の出会いを描いた作品。実際にビルなどを建てるなどして「タチ・ヴィル」を造り、総製作費15億フラン(当時のレートで約1,093億円)をかけ、自身を「破産に追い込んだ」が、興行的には「大失敗」だったという。資金不足で6回撮影を中断。かかった撮影日数は345日。

 そのほか、「プレイタイム」撮影中断中に同作のセットと役者を流用して撮影した「ぼくの伯父さんの授業」(1967年、ニコラス・リボウスキー監督)、アカデミー賞最優秀外国語映画賞などを受賞した「ぼくの伯父さん」(1958年)、66歳のタチがパントマイム芸を披露している遺作「パラード」(1974年)などをラインアップ。併せて、タチの長女ソフィー・タチシェフ監督の短編7作も紹介する。

 5月9日まで。

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