
東京都内で新型コロナウイルス感染症患者が増加していることを受け、長谷部健渋谷区長が4月1日、夜間のバーやナイトクラブ、ライブハウスなどへの出入り自粛を呼び掛けた。
この日、新たに66人(計587人)が確認されるなど日に日に感染者が増えている東京都。区内では3月31日現在、新型コロナウイルス感染症の陽性患者は計12人(11人は医療機関で治療中、1人は退院済み)となっている。
都は3月30日、感染経路が不明な症例のうち、夜間から早朝にかけて営業しているバーやナイトクラブ、酒場など、接客を伴う飲食業の場で感染したと疑われる事例が多発していると、厚生労働省対策本部クラスター対策班の専門家から報告を受けたという。
渋谷区内の繁華街には、「換気の悪い密閉空間」「多くの人が密集する場所」「近距離での密接した会話」という「3つの密」のリスクが高いカラオケ店やライブハウス、「接客を伴う」バー、ナイトクラブなども少なくない。区内の患者でも、このような店での「感染が疑われるケース」が増えているという。新年度を迎え、歓迎会なども行われる時期だが、大人数の宴会なども「3つの密の条件が重なるリスクが高まる」と強調する。
長谷部区長はライブハウスやさまざまな飲食店、娯楽施設の多さは「渋谷の魅力の一つ」としつつ、「いつ感染者の爆発的増加(オーバーシュー ト)が発生してもおかしくない」現在の状況を踏まえ、区民や来街者に向け「しばらくの間、皆さまには自粛をお願いさせていただきたい」とコメント。世代や国籍、基礎疾患の有無などを問わず、「誰もが感染し、そして感染させてしまうリスクがあることを強く認識いただいた上で、一日も早く新型コロナウイルス感染症の拡大を終息させるためにも、感染拡大につながるような行動は自制してほしい」と理解・協力を呼び掛けた。
区ではホームページ内に「新型コロナウイルス感染症への対応について」というページを設け、情報発信を行っている。