チャーリー・カウフマン初監督作「脳内ニューヨーク」、シネマライズで公開

「脳内ニューヨーク」が公開。主演の脚本家役はフィリップ・シーモア・ホフマンさんが演じる。©2008 KIMMEL DISTRIBUTION, LLC All Rights Reserved.

「脳内ニューヨーク」が公開。主演の脚本家役はフィリップ・シーモア・ホフマンさんが演じる。©2008 KIMMEL DISTRIBUTION, LLC All Rights Reserved.

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「マルコヴィッチの穴」や「エターナル・サンシャイン」などの奇想天外なストーリー展開で知られる人気脚本家チャーリー・カウフマンさんの初監督作「脳内ニューヨーク」が11月14日より、シネマライズ(渋谷区宇田川町)で公開される。

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 1958年アメリカ生まれのカウフマンさんは、90年代からテレビのコメディ番組の脚本を手掛け、「マルコヴィッチの穴」(1999年、スパイク・ジョーンズ監督)で初の長編映画の脚本を執筆。「マルコヴィッチになれる穴を見つける」という奇想天外な展開が話題を呼び、その後も自身を主人公にしたコメディ「アダプテーション」(2003年、ジョーンズ監督)、失恋の記憶を消す男が主人公の「エターナル・サンシャイン」(2004年、ミシェル・ゴンドリー監督)など、虚構と現実が交錯する独自の世界観が印象的な脚本を数多く手掛けてきた。

 ジョーンズ監督からホラー映画の脚本を依頼されたことがきっかけで生まれたという「脳内ニューヨーク」は、脚本完成までに2年を要した労作。完成時にジョーンズ監督が別の映画の製作準備に入っていたため、「自然な流れで」カウフマンさんが監督を担当することになったという。

 作中では、ニューヨークに住む人気劇作家「ケイデン」を主人公に、ケイデンが手掛ける壮大な演劇プロジェクトの進行過程を描く。舞台上にもう一つの「ニューヨーク」を作り上げることを目指す同プロジェクトでは、登場人物たちが舞台上の架空のアパートに住む自分自身を演じ、セットのアパートからセットの中に立てられたセットへとリハーサルへ向う。ニューヨークを舞台にした物語内物語として入れ子構造にあるおなじみのシチュエーションに加え、複雑な世界観に翻弄(ほんろう)される登場人物たちの単純で人間的な振る舞いも魅力の一つ。

 シネマライズでは公開初日、「カウフマンナイト」と題して「マルコヴィッチの穴」「エターナル・サンシャイン」「脳内ニューヨーク」を一挙に上映するオールナイトイベントを開催する。上映開始は22時30分~で、料金は2,800円。「宇田川カフェ」(宇田川町)、「桜丘カフェ」(桜丘町)、原宿の「パンケーキデイズ」(神宮前6)などでは、公開に先駆け同作とのコラボレーションによるオリジナルメニューを展開している(29日まで、パンケーキデイズは30日まで)。

 シネマライズほか全国で順次公開予定。

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