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バスケ「サンロッカーズ渋谷」、青学大の体育館をホームアリーナに 年間24試合予定

(左から)日立サンロッカーズ岡博章社長、青山学院大学三木義一学長、長谷部健渋谷区長、広瀬健太選手

(左から)日立サンロッカーズ岡博章社長、青山学院大学三木義一学長、長谷部健渋谷区長、広瀬健太選手

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 渋谷区を拠点とする男子バスケットボールチーム「日立サンロッカーズ東京・渋谷(サンロッカーズ渋谷)」は5月31日、青山学院記念館(大学体育館=渋谷区渋谷4)をホームアリーナに使うことを発表した。

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 日立製作所(千代田区)が、2つのクラブを統合する形で2000年に創部した同チーム。NBLとbjリーグが統合して今年9月に開幕するBリーグ参入に合わせ、渋谷を拠点にとすることを明らかにし、チーム名も「日立サンロッカーズ東京」から「渋谷」に変更していた。同社は併せて、同チームの興行やチーム運営、企画運営などを行う日立サンロッカーズ(千代田区)を4月に設立した。

 昨春以降、行政の支援とアリーナの確保を課題に掲げていた同チーム。「多くのスポンサーがあるエリア」として東京を拠点に選び、同リーグ参入条件を満たす5000人規模の本拠地アリーナを探した。国立代々木体育館(神南2)や東京体育館(千駄ヶ谷1)を候補に考えたが協議が難航したため、並行して同大に話を持ち掛けたという。

 同体育館の収容人数は約5000人。同チーム昨年度の1試合平均動員数は1300人強だったが、今後は「平均2000人以上をキープ」しつつ動員を上げていきたい考え。同所でのホームゲーム数は年間30試合中24試合を予定する。

 スポーツのトップリーグで大学の体育館をホームアリーナとして使うのは「初めてのケースとなる」という。大学の施設を利用するに当たり使用料の問題もあったが、「区が積極的に仲裁してくれて問題もクリアできた。(体育館の提供による)収益性はあまりない」と同大の三木義一学長。「区民のためになる連携。公的な役割が果たす地域への貢献を重視した。多くの市民が来る場所としてイメージがより良いものになれば」と期待を込める。「今回の提携を機に、プロスポーツの醍醐味(だいごみ)と魅力を市民の方に知ってもらうための一助になれば」とも。

 渋谷を拠点とする初のプロスポーツチームの誕生に「区民が見るスポーツができるのは素晴らしいこと」と喜びをあらわにした長谷部健渋谷区長は、「これまで、渋谷でスポーツ振興をしようと思っても、グラウンドや体育館を作るのは現実的ではなかった」と振り返る。「渋谷はストリートカルチャーが中心なのでバスケとの相性が良い。小学校の部活や授業で選手に来てもらい夢を与えてもらいたい。都心でプロスポーツがどう発展していくか、盛り上げていけるかを地域と一緒になってトライしていきたい」と意欲を見せた。

 同チームには、同大出身のフォワード広瀬健太選手が所属している。「(大学体育館)は学生時代に仲間と苦楽を共にしてきた大切な場所。またプレーできるとは考えていなかったのでうれしい。渋谷のチームといえばサンロッカーズ、渋谷のスポーツといえばバスケと言われるよう、子どもたちに夢を与えられるプレーをしていきたい」と意気込む。

 日立サンロッカーズの岡博章社長は、広瀬選手ら五輪代表選手が3人所属していることもあり「知名度を上げていきたい。興行事業でもあるので、3年をめどに黒字化できれば」と話す。「渋谷はバスケの聖地のような思いがあったので、チームを置きたいと思った」とも。

 「サンロッカーズ」の由来は「『太陽(リング)を揺らす』激しいダンクを狙い打つ集団」で、チームカラーはイエロー。マスコットはSUNDY(サンディ)。ナショナルリーグ(NBL)所属時は、2014-2015シーズンに天皇杯・全日本総合選手権大会で優勝した経験を持つ。Bリーグ1部の初代チャンピオン、全日本総合バスケットボール選手権(オールジャパン)優勝を目指すとともに、渋谷地区のスポーツエンターテインメント醸成、地域振興・活性化、人材育成にも貢献していく予定。

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