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渋谷・宇田川町の静岡おでん店「ロク」閉店へ-店主はベルリン移住へ

約6坪の店舗面積から命名した「ROKU」の店内。写真はオーナーの渡辺彰子さん

約6坪の店舗面積から命名した「ROKU」の店内。写真はオーナーの渡辺彰子さん

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 渋谷・宇田川町の静岡おでん店「静岡おでん ROKU(ロク)」(渋谷区宇田川町、TEL 03-3463-7216)が12月28日、閉店する。

外観の様子

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 2005年、静岡県出身のオーナーの渡辺彰子さんが開いた同店。店舗面積は約6坪で、席数は12席を用意。店名は店舗面積から命名した。同店では、だし粉・青のりをかけて食べる黒はんぺんや白滝、厚揚げ、コンニャク、卵、ジャガイモ(各150円、お任せ6種盛りは850円)などの静岡おでんのほか、枝豆(400円)、「揚ナスのおかかあえ」(500円)、「もつのこてっちゃん焼」(700円)などの一品料理を提供している。

 渡辺さんがクラブで出会った人や来店客、友人などの口コミで広がり、今では来店客の半分は常連客。客層は30~40代半ばを中心に、20代などDJや編集者、ファッションや音楽に関わっている人の来店も多い。

 かねてより「このままだとつまらないな」と「ぼんやりと」考えていた渡辺さんは、東日本大震災後の原発事故をきっかけに、店で提供する食材の調達も困難になるなど不安が募っていたという。今後「自分がどうするか」を突き詰めて考えた結果、閉店を決めた。閉店が決まってから偶然にも、電子レンジが壊れたり、入り口ドアが開閉時に「ギィ」と音を立てるようになったりと、不具合が出ているという。

 11月末から同店縁(ゆかり)のアーティストやDJらと共にクロージングパーティーを展開しており、閉店まで廃油を使った手作りせっけんのワークショップ(20日)や、いわき出身の音楽家ASA-CHANGさんと「プロジェクトFUKUSHIMA! 2011/3.11-8.15 いま文化に何ができるか」(K&Bパブリッシャーズ)著者・磯部涼さんの対談と写真のスライドショー(23日)などを予定している。詳細は同店のブログで確認できる。

 「私が意図していたものとは全然違うかたちだったが、全体的に面白かった。お客さんが動かしてくれている感じ」と、6年9カ月を振り返る渡辺さん。「そんなに敷居は高くないと思うので、来てみたいと思っていた方は足を運んでいただければ。(来店した際は)声を掛けてください」。渡辺さんは来年1月、ベルリンへの移住を予定している。現地で「日本のものを売るショップ」を開きたいと考えているという。

 営業時間は19時~翌1時。日曜定休。トートバッグ(1,200円)、Tシャツ(2,000円)などのオリジナルグッズも販売している。

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