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空気から作った水でコーヒーを 空気製水機メーカーが渋谷・松濤にカフェ

煎茶ラテ

煎茶ラテ

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 空気から水を作る空気製水機を活用したドリンクを提供するカフェ「AIR DRIP COFFEE SHIBUYA」(渋谷区松濤1、TEL 070-9010-4747)が松濤にオープンして、6月25日で2カ月がたつ。

店内の様子

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 空気中の汚れをフィルターで取り除き、コンデンサーで冷やすことで空気中の水分を水滴にし、フィルターでミネラルを添加する仕組みの空気製水機を展開するアクアム(同)が手がける同店。同社の製水機は国内の公共施設などへの試験導入やアメリカやアフリカなどへの展開を進めている。

 空気から水を作る技術はかねて存在するが、日本では水資源が豊富なことから、空気から作った水の安全性や、現在世界で「約36億人もの人が水不足に悩まされており、年間約84 万人もの子どもたちが不衛生な水のために命を落としていることがあまり知られていない」(同社)という。認知度向上を図るとともに、気軽に接することができる機会の創出や水が「味の決め手」の一つになると考え、コーヒーショップ事業を立ち上げた。同店出店に先がけ3月から今月30日まで、表参道駅近く(南青山3)にポップアップショップも出店している。

 出店場所は複数の地域で検討したなか、情報発信力や「ハイソサエティーな人」がいる街であること、製水機をゆっくり見られる展示場の役割も担うため松濤に出店。店舗面積は約7坪で、カウンターチェアなど7席を用意。水資源は自然のものである一方で、製水機は人工の技術を取り入れていることから、店舗はグレーを基調に「あえて」無機質でシンプルな雰囲気に仕上げたという。

 店頭には1日に200リットルを製水できる製水機を導入。店頭に掲出するポスターや注文時にバリスタが説明することで、空気から作った水でコーヒーを提供していることを知らせている。

 メニューは、オリジナルブレンド「Air Drip Blend」や、愛知・日進市の「豆楽」で焙煎(ばいせん)されたブラジルやエチオピア、ケニア、タンザニアなどのスペシャルティコーヒーをハンドドリップコーヒー(600円~800円)や、アメリカーノ(700円)、8時間以上かけて抽出するコールドブリュー(650円)、6月からの新メニューとなる煎茶(500円)やほうじ茶ラテ(700円)などのグリーンティーなどをラインアップ。併せて、自由が丘の洋菓子店「Numero 5 Paris(ヌメロサンク・パリ)」のカヌレ(500円)やフィナンシェ(400円)、マドレーヌ(330円)、パウンドケーキ(400円)なども扱う。

 売り上げの一部は、水不足に直面している地域や施設に製水機を設置する同社の「ウォーターステーションプロジェクト」の活動に充てることで、来店客が間接的に社会問題に貢献できる仕組みにしている。

 オープン以降は30代以降を中心に、近隣にコーヒーショップがあまりないことから同エリアに住む人やSNSなどで知った「コーヒー好き」の人などが足を運ぶ。出社前と帰宅時に利用するようなリピーターもいるという。

 営業時間は9時~18時。

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