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サンロッカーズ渋谷、宇都宮に連勝ならず 追い上げ見せるも及ばず

第2Q序盤に宇都宮・田臥勇太選手のミスを誘ったSR渋谷・関野剛平選手(中央奥)

第2Q序盤に宇都宮・田臥勇太選手のミスを誘ったSR渋谷・関野剛平選手(中央奥)

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 Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が1月31日、宇都宮ブレックス(同、宇都宮)と戦った。

30分強出場しながら終始アグレッシブさを見せたチャールズ・ジャクソン選手

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 前日の試合を勝利し迎えた連戦の2日目。試合の立ち上がりは連続得点を挙げるが、第1クオーター(Q)中盤から得点がが伸び悩み重い展開となる。6点ビハインドで迎えた第2クオーター(Q)は、「宇都宮のリズムで始まると追いつけないくらいの点差が広がってしまう。竜(=渡辺竜之佑選手)と一緒に出た時点でディフェンスは締めないといけないと思った」と言う関野剛平選手が、開始後最初のプレーで宇都宮・田臥勇太選手からボールを奪いレイアップシュートを決めた。

 直後のプレーでも、ボール運びをする田臥選手にプレッシャーを掛けていく。田臥選手の手からこぼれたボールにすかさず反応した渡辺選手がボールを奪い、田臥選手のアンスポーツマンライクファウルを誘発した。バスケ界をけん引してきた田臥選手が相手だったが、関野選手は「誰が出てきても好きにさせないよう、常に同じインテンシティーでやっているので苦しめるという点では良かった」と淡々と振り返った。そのプレーもあり一時同点に追い上げるが、リバウンドを取られ攻撃につなげられたほかミスからの失点もあり、24-35と点差を広げられ前半を終えた。

 前半、宇都宮のテーブス海選手とLJ・ピーク選手に「自分たちがプレッシャーを掛ける前に」(伊佐勉ヘッドコーチ(HC))ボールをプッシュしリングにアタックされていたことから、それを止めるために後半はゾーンディフェンスを多用。作戦ははまり、第3Q約5分で試合を振り出しに戻すが逆転には至らず、以降は一進一退の攻防が続く。同点で迎えた最終Q残り約1分で、インサイドの要であるチャールズ・ジャクソン選手が5ファウルで退場となり、宇都宮がフリースロー2本を沈め2点を追う展開に。「負けている時にベンチが静かになるのはやめようと言っている」(伊佐HC)とベンチの選手たちは声を出しコートにいる仲間を後押しする。SR渋谷はリングにアタックし続けるもタフショットとなり得点を挙げられず、62-66で敗れた。

 ディフェンスが悪くなかったこともあり、「勝つチャンスもあったし戦えている感触もあったので、とても良いゲームで楽しかった」と好感触を得た様子を見せた伊佐HC。この日はシュート率が伸び悩んだなか、3ポイント(P)シュートの成功は18分の3本(16.7%)にとどまった。3Pを得意とする選手がそろっているものの、現在の成功率はB1の20チーム中17位と低迷。伊佐HCは「キャッチ&シュート(パスを受けたらドリブルをせずに打つシュート)が少ない」点を指摘し、「ディフェンスのズレができた瞬間にパスが出せなかったりターンオーバーになったりする。クオリティーを上げていけばワイドオープンのシュートは打てると思うのでもっと増やしていきたい」と話した。

 ベンドラメ礼生選手はチーム最多18点を挙げたが2Pと3Pのシュート率は25%と決して良くなかった。前日の試合で決めていたミスマッチを生かしたシュートがこの日も見られたが得点につなげられなかった。打つシュートは全て「自分の中では良いリズムで打てている」としながらも、「外れたらタフショットになるし、パスの方が良かったのかなというメンタルになる」と振り返る。

 「点を取る事」を自身の仕事と認識しつつ、「(けがをした)ライアン(・ケリー選手)が抜けた分の得点を僕が埋めればいいわけではなく(チーム)全員で埋めることができれば、より良い・強いチームになれる」と考える。要所でベンドラメ選手がシュートを放つことが多いが、「僕がシュートを打つイメージが強くなると全員の足を止めてしまうことになる。僕がクリエートして、(他の選手に)『常にパスが来る』という意識を持たせることが大事なのでは」と話す。

 宇都宮を66点に抑え、ディフェンス力も見せた試合となったが、関野選手は「失点は少なくて良いとは言えども勝ってはいないので、僕たちの点数より下に抑えることを意識したい」と自己評価は厳しい。一方で、「やりたいディフェンスができている時間帯は多くなっている。その時間をもっと長くできたら勝利に近づけるのでは」と自信もうかがわせた。

 シーズンは後半戦に入りチャンピオンシップ進出に向けた戦いが激化する。ベンドラメ選手は「1・2点差の試合が続くと思うが、接戦を勝ち切ることで大きく成長できる。勝つだけでなく、成長できるように内容にこだわっていきたい」と意欲を見せる。

 SR渋谷はアウェーでの試合続き、次のホーム戦は3月となる。関野選手は「勝ち切って、いい状態でまた(ホームの)ファンの前でプレーしたい」と話した。

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