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複合施設「フォレストゲート代官山」に食のプロセスエコノミー拠点

カフェ&ワインバー「喫茶室/Mary Jane」

カフェ&ワインバー「喫茶室/Mary Jane」

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 食のプロセスエコノミー拠点「SocialKitchen代官山(ソーシャルキッチン代官山)が、代官山駅近くの複合施設「Forestgate Daikanyama(フォレストゲート代官山)」(渋谷区代官山町)がオープンした。

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 施設を開発した東急不動産(道玄坂1)とイートクリエーターが設立した日本食品研究所(中央区)が手がける同拠点。同施設は「『職・住・遊 近接の新しいライフスタイル』提案」をコンセプトに掲げるなか、「食に対する感度が高い街」であることなどから、来街動機などにつなげるため、「食」をキーワードの一つに挙げ、「職・住」などの要素と連携して「食」を通じた新しい付加価値の提供も図っている。

 飲食店を誘致することも開発者の役割だが、「店舗という形態に縛られて、シェフの活躍の場が広がらない」(東急不動産都市事業ユニットシブヤ開発本部プロジェクト推進部統括部長・小澤広倫さん)と考え企画したのが同拠点となる。新しいビジネスモデルを広域渋谷圏に結び付けることで「街が発展するのではないか」(同)と同プロジェクトに取り組む。

 イートクリエーターの持つシェフのネットワークや企画力、東急不動産のアセットをかけ合わせて、新しい食のサービスの企画・開発・編集を行うことで広域渋谷圏での「新しい価値提案」を図る。

 同施設の1階と2階に5拠点(延べ床面積約1300平方メートル)を展開。各拠点と3階のシェアオフィスが「ゆるやかに」連携することで、企画・製造・提供というサイクルを循環させながら、プロセスエコノミーへと成長させていきたいと考え。

 「研究所」(2階)は、小ロット(500~1000程度)からの商品製造に対応するODM(Original Design Manufacturing)ファクトリーで、イートクリエーターが契約するシェフが新しいサービスや商品の企画・開発も行っていく。調理から保管、梱包(こんぽう)・配送までワンストップで行える設備を備える。「調理室」(2階)はイベントスペース。キッチンを設備した邸宅のような空間で、法人・個人の試食会や商品発表会、プライベートパーティーなどに対応する。

 1階の「喫茶室/Mary Jane」は、中東のフレッシュハーブやスパイスを使った料理を提供するほか、研究室で企画・開発したメニューや商品の試供、ゲストシェフを招いた企画なども行うカフェ&ワインバー。席数は40席。営業時間は11時~20時(現在はソフトオープンで10時30分~17時)。同階のグロサリー「食品庫」では、チーズやシャルキュトリー、ワインを中心にODM商品やオリジナル商品を販売。イートクリエーターが契約するシェフが普段から使う商品なども、シェフのコメントと合わせてラインアップする。営業時間は11時~20時。オープン時期は未定だが、イートクリエーターの江藤英樹シェフが手がけるスイーツブランド「PAYSAGE(ペイサージュ)」の出店も控える。

 フォレストゲート代官山では食品廃棄物の「ダブルリサイクルループ」にも取り組んでいる。同施設や東急プラザなどで出た食品廃棄物をメタン発酵させ、生み出される電力は再生可能エネルギー由来の電力としてフォレストゲート代官山に供給。肥料は協力農家と連携し農作物の育成に使い、そこで作られた農作物を使ってスイーツなどを作り、同施設で販売していく予定。

 東急不動産とイートクリエーターは、2024年春に開業を控える渋谷・桜丘エリアの複合施設「Shibuya Sakura Stage」内にバンケットルームやラウンジなどを併設する起業支援施設(約215坪)の開設も予定している。

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