「つみきのいえ」がアカデミー賞受賞の快挙-映像制作会社ロボット

短編アニメーション賞を受賞した「つみきのいえ」(加藤久仁生監督)では、海の上で暮らす孤独な老人を描いた©ROBOT

短編アニメーション賞を受賞した「つみきのいえ」(加藤久仁生監督)では、海の上で暮らす孤独な老人を描いた©ROBOT

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 2月22日(日本時間23日)に行われた第81回米アカデミー賞で、映像制作会社「ロボット」(渋谷区恵比寿南3)が製作した「つみきのいえ」(加藤久仁生監督)が短編アニメーション賞を受賞した。加藤監督が「Thank you my pencil(ありがとう、私の鉛筆)」とスピーチした授賞式の余韻も残る中、同社には一夜明けた同24日にも取材が殺到するなど、国民を巻き込んだ「アカデミー賞」フィーバーに沸いている。

孤独な老人が暮らす海の上の「つみきのいえ」

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 テレビCMやウェブ、モバイルコンテンツなど多分野の映像制作を手掛ける同社は1986年設立。劇場向け映画では「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズのヒットなどで知られる。1977年生まれ、鹿児島市出身の加藤監督は、多摩美術大学在学中からアニメーションの自主制作を始め、同大卒業後の2001年に入社。同社キャラクター・アニメーション部「アニメーションスタジオケージ」に所属し、ウェブやCMなどでアニメーションを手掛けてきた。

 日本人初の快挙となった「つみきのいえ」では、同社所属の脚本家、平田研也さんが書き上げたシナリオを、ぬくもりのある繊細な鉛筆画で描き出し、約12分の短編作品に仕上げた。上昇する海面にあわせて「建て増し」を続ける「積み木」のような家に暮らし、家族との思い出を振り返る老人の思いが心を打つ物語。

 作品では、孤独な老人の生活を淡々と描くことで「人生」を象徴的に表現。大切なものや失われた過去に対して「どういう姿勢をとるのかを考えるきっかけになる作品にしたかった」(加藤監督)という。

 米アカデミー賞をはじめ、仏アヌシー国際アニメーション映画祭(最高賞・ジュニア審査員賞)、第12回広島国際アニメーションフェスティバル(ヒロシマ賞・観客賞)、第12回米LA SHORT FEST(Best Animation)など、これまでに国内外の映画祭で獲得した賞は20に上る。大手書店などによると、受賞の快挙を受け、同作を収めたDVD「pieces of love Vol.1 つみきのいえ」(販売=東宝、1,995円)をはじめ、書籍向けに描き下ろし、リメークした絵本「つみきのいえ」(白泉社刊、1,470円)の売り上げも急激に伸びている。

 同社では受賞を受け、今後劇場での上映も検討中という。帰国した加藤監督は、同25日に記者会見で受賞の喜びを報告する。

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