恵比寿一帯で複合アートイベント「エビベン」-公園ベンチもキャンバスに

イベントへ向けてアートベンチを制作するアーティスト永岡大輔さん。子どもたちが集まり制作を手伝う場面も

イベントへ向けてアートベンチを制作するアーティスト永岡大輔さん。子どもたちが集まり制作を手伝う場面も

  • 0

  •  

 恵比寿南交差点近くの恵比寿公園(渋谷区恵比寿西1)をメーン会場に、恵比寿一帯を拠点にしたクリエーター主体のアートイベント「EBISU ART WALK Bench to Bench 2010(通称=エビベン)」が2月27日・28日、開催される。

[広告]

 恵比寿在住者・在勤者らを中心とするクリエーターのボランティア集団が主催する同イベント。同エリアに「デザイナーやアーティストなどが多い」ことに着目したNPO法人シブヤ大学恵比寿キャンバス学長の小倉若葉(なおよ)さんが、「彼らの力を街に還元することで、地域ともっとつながれるのでは」との思いで発起。人づてにネットワークを広げ、30組ほどのクリエーターが「街に何かを残したい」と同プロジェクトに参画した。

 子どもから大人まであらゆる人々が利用する「ベンチ」を、「コミュニケーションが始まる場所の象徴」ととらえる同イベント。恵比寿公園と「NADiff A/P/A/R/T(ナディッフ・アパート)」(恵比寿1)では、アーティストがベンチをキャンバスに作品を描き「アートベンチが利用者の対話のきっかけとなること」を目指す。ベンチはイベント後もそのまま残される予定。「公共施設である公園にデザインが入るのは珍しい。利用者にはクリエーターたちの力を見てほしいし、クリエーターにとってもパブリックアートを手がけるのは特別なこと」と小倉さん。

 同公園では「ポイ捨て禁止」などの看板を再デザインする「公園サイン展」(10時~17時)、現役パフォーマーらが紙芝居を行う「紙芝居口演」(13時~15時、雨天中止)、障害者と一般人が共同で巨大な絵画を描く「みんなでビッグアートを描こう」(28日11時30分~13時30分、雨天順延)など、クリエーターがそれぞれの個性を発揮するプログラムが同時多発的に展開する。

 恵比寿ガーデンプレイス(恵比寿4)時計広場では「押忍!手芸部」石澤彰一部長とともにオリジナルのぬいぐるみを制作する「お部活」(13時~16時、小雨決行、要予約)や、エコアーティスト・中村YORIさんによるレジ袋を使ったカギ編みの「エコエゴバッグ」ワークショップ(27日10時~12時)なども開催。アトレ恵比寿(恵比寿南1)6階のアトレホールでは28日10時~18時、恵比寿の道筋に合わせて作曲した「Rout Music」を披露するほか、恵比寿のマニアックなスポットを映像で紹介する。

 「商業や行政ではなく、クリエーターが主体となってどこにもないアートイベントを目指す。今後も恵比寿のいろいろなスポットで毎年ベンチを塗り替えたり、アートベンチを増やしたりしていければ」と小倉さん。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース