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表参道にオーダースーツ「ディファレンス」1号店 コナカが新業態、スマホで注文も

ガラス面を広くとった店舗外観

ガラス面を広くとった店舗外観

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 表参道・青山通り沿いに10月1日、オーダーメードスーツブランド「DIFFERENCE(ディファレンス)」の1号店「DIFFERENCE青山店」(港区南青山3、TEL 03-5413-3801)がオープンする。経営はコナカ(横浜市戸塚区)。

佐藤可士和さんデザインのテーブルや椅子を象徴的に置く店内

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 「紳士服コナカ」「スーツセレクト」などを展開する同社のオーダー専門店「O・S・V」をリブランドするもの。紳士服業界が縮小を続けている中、「O・S・V」は過去5年間で約200%(既存店単位)の売り上げになっているほか、昨年比は20%以上と「オーダー業態は高い伸びを見せている」という。

 そうした背景を受け、「小さな売り場で高い効率性を得られる業態」「一人一人に対してパーソナルなサービスをしていくこと」「実店舗とウェブの垣根を無くし合理的に買い物ができる環境づくり」を図り「ディファレンス」を立ち上げた。「スーツセレクト」同様、クリエーティブディレクター佐藤可士和さんをトータルプロデューサーに迎えた。女性向けサービスでは、スタイリストの徳原文子さんをディレクターに起用することで、レディスの強化も図った。

 1号店で旗艦店に位置付ける青山店の店舗面積は約20坪。ファサードはガラス張りで、木目などブラウンを基調に仕上げた。「心地よいオーダースーツ体験」を軸に、佐藤さんが同業態のために作ったガラス天板の大テーブルと椅子、1着分ずつハンガーにかけるスーツ生地などの陳列棚を象徴として配置する。広めにとるフィッティングルームは2室用意した。

 キーワードは「パーソナライズ」。スマートフォンアプリを使うことでパーソナルデータを利用客が管理できる。データは採寸日別でアプリに反映され、スマートフォン上でスタイルや生地、丈などのサイズ調整など、注文から受け取りまでのプロセスを操作できる。そのため、2着目以降は来店しなくても注文できるようになる。生地やフィッティングイメージにCGを使うことで「素材感」などよりリアルな表現を図る。アプリ上で来店予約も受け付けるほか、TPOや好み、身長などを入力できるようにすることで、店舗で来店客の好みに合ったものを事前に用意し、来店時のスムーズな接客を図るという。

 選べるスーツの生地は国内をはじめイタリアやイギリス産など約150種類、シャツは約200種類を用意。ボタンなどの部品、肩幅や着丈、また上なども調整できる「フルオーダーに近い」オーダーシステムを採用。「最大の特徴」(湖中謙介社長)となるのは、ネクタイ(長さや厚みなど)、ベルト(革やバックルの種類など)のオーダーも受け付ける点だという。国内に専属工場を持っていることから、最短2週間で届けることができる。受け取りは自宅や会社、近くの店舗など選べる。

 価格帯は、メンズ=スーツ3万5,000円~、フォーマル4万5,000円~、シャツ・ネクタイ・ベルト8,000円~ほか。ウィメンズ=スーツ3万5,000円~、ジャケット2万4,500円~、シャツ・ブラウス7,000円~、スカート・パンツ1万2,250円~ほか。平均単価は5万円ほどを見込む。店頭での注文はスーツで1時間ほど。

 「O・S・V」の既存中心顧客は20代後半~30代半ば、男女比7対3程度で、「ディファレンス」も近い客層の利用を想定。加えて「ファッション好き」「服にこだわりを持っている人」などの利用にも期待を込める。

 佐藤さんは「ITを活用することでオーダー体験が自分のものになる。今の時代に合ったブランドになったのでは」と自信をのぞかせつつ、「リアルと実店舗のバランスが大事。一度来店することで安心感が生まれる」と話す。

 同ブランドを「これからを担うブランド」と位置付ける湖中社長。「コナカ」「スーツセレクト」に次ぐ「第3のエンジンにしていきたい」と意欲を見せた。来年1~2月までに「O・S・V」全店舗を「ディファレンス」に業態転換するほか、今後2~3年で50店舗に拡大し、年商1億5,000万円規模を目指す。

 営業時間は11時~21時(土曜・日曜・祝日は20時まで)。

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