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東京都写真美術館休館迫る-2年間の大規模改修へ

東京都写真美術館のエントランス

東京都写真美術館のエントランス

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 東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス内、TEL 03-3280-0099)が9月24日から、大規模改修に伴い休館する。管理・運営は東京都歴史文化財団グループ(東京都歴史文化財団・鹿島建物総合管理・アサヒビール)。

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 日本における写真・映像文化の充実と発展を目的に1995年に総合開館した、写真と映像の総合的な美術館となる同館。年間20本以上の展覧会をはじめ、作品の収集・保存、ワークショップ、映画上映などを行っている。昨年7月には観覧者数が600万人を突破した。

 改修工事は都が順次行っている都立美術館改装の一環で、同館が長期的に休館し改修を行うのは今回が始めて。休館期間中は各展示室・ホールをはじめ、1階の「ナディッフ バイテン」、カフェ「カフェ・ビス」、4階「東京都写真美術館図書室」も利用できない。

 改修工事では、裏口に位置付けられている恵比寿駅側のエントランスを「分かりやすく」するほか、館内の壁面や床などを白色でまとめることで「明るい雰囲気」に仕上げる。2階のロビーから3階へ続く階段を無くし、1階で営業していたミュージアムショップを移転。その分1階のカフェを拡張するなど「すっきり」させる。現在1基のみのエレベーターは2基に増設するという。展示室内はLED照明に変更するなど経年劣化に伴う設備機器を更新し、2階・3階の展示室内の床はじゅうたんからフローリングに変更する。総事業費は20数億円になる予定。

 同館をメーン会場に毎冬(2月末~3月)に開催している「恵比寿映像祭」は、恵比寿ガーデンプレイスの「ザ・ガーデンホール/ルーム」、センター広場、日仏会館(渋谷区恵比寿3)などを会場に実施予定。

 荒木誠副館長は「2年間は力を蓄える時期。展覧会だけでなく、カフェやショップ、ワークショップなどを含め美術館を丸ごと楽しんでいただくため、お客さまを温かく迎えられるような明るい雰囲気の美術館を目指す」とし、「より楽しんでいただけるよう、新鮮なライアップをお届けできれば」と意欲を見せる。

 休館前最後の展覧会として現在、報道写真家・岡村昭彦の展覧会「生きること 死ぬことのすべて」と、インドネシア出身の映像作家フィオナ・タンさんの個展「まなざしの詩学」を開催中。館内地下1階~4階各フロアでは、同館で開催した収蔵展・自主企画展のフライヤーも紹介している。開館時間は10時~18時。今月23日まで。

 2016年9月上旬にリニューアルオープン予定で、以降は20本の開館20周年記念展を約1年かけて実施する。

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