原宿の名物ロック専門店が閉店-プレスリー像「閉幕」に常連客ら集結

常連客らが見守る中、幕がかけられるエルビス・プレスリー像。18日に閉店した原宿「ロックンロール・ミュージアム」で

常連客らが見守る中、幕がかけられるエルビス・プレスリー像。18日に閉店した原宿「ロックンロール・ミュージアム」で

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 エルビス・プレスリー専門店「ラブミー・テンダー」などのロック専門店が集積する原宿の複合ショップ「ロックンロール・ミュージアム」(神宮前1、TEL 03-3404-2120)が1月18日に閉店し、多くの常連客が見守る中、営業終了とともに同店のシンボル「エルビス・プレスリー像」の閉幕式が行われた。

原宿の地で長年親しまれた店舗外観

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 同店は、1982年ザ・ビートルズ専門店「ゲットバック」開業を皮切りに、「ラブミー・テンダー」、ザ・ローリング・ストーンズ専門店「ギミーシェルター」と、往年のロックスターの公式グッズを扱う専門店を展開してきたジャパン・オールラウンド・ミュージック(渋谷区千駄ヶ谷4)の旗艦店。1号店を開業した高田馬場から原宿の地へと拠点を移し、全国のロックファンへの認知を広げたが、2005年渋谷パルコ・クアトロに直営店をオープン後、一部の店舗は渋谷に移転・縮小するなど店舗改変の動きが進んでいた。

 1993年にオープンしたロックンロール・ミュージアムでは閉店前まで、1階と地下1階で「ラブミー・テンダー」(1階)、「ゲットバック」「ギミーシェルター」(共に地下1階)の3店舗が営業。各スターの音楽が流れる中、公式ポスターやTシャツ、レアなフィギュアなどのグッズを展開してきたが、今後はインターネットと地方などでのイベントのみで販売を続ける。

 ビートルズのファンで、多い時は週に1度のペースで原宿の店に通い詰めていたという横浜市在住の常連客、森康雄さんは「レコード店はたくさんあるけど、専門店は原宿にしかなかった。欲しい商品を取り置きしてもらったり、店の人とのコミュニケーションも大事にしていた」と話し、「インターネットでは実際に手で触れないし、店の人とも話せなくてさみしい。また時間がかかっても戻ってきてほしい」と「復活」に期待を寄せる。

 店には若い常連客の姿も。宇都宮から駆け付けた20代後半~30代の5人組男性グループは、そろってばっちりと決めたリーゼント。「音楽もパフォーマンスもすべてかっこいい」とエルビス・プレスリーに憧れ、地元でもダンスイベントなどに参加しているという。「(常連客としての)歴史は浅いけど、ここは聖地だった。できれば原宿で店を継続してほしい」と話した。

 営業終了時間の20時から始まった閉店セレモニーでは、オープン当時から店のシンボルとして店頭に置かれてきたエルビス・プレスリー像の「閉幕式」を開催。同社・西川秀樹社長のあいさつ後、集まった約100人の常連客や関係者らが見守る中、スタッフが銅像に白い幕をかけ、「ラブミー・テンダー」が流れる中、セレモニーが終了した。

 プレスリー像は、同20日にも撤去される予定。新たな設置場所など今後の動向については「決まり次第、ホームページで発表する」(同社長)という。

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