渋谷パルコで「劇団☆新感線」35周年記念博覧会 公演チラシや小道具など一堂に

(左から)脚本を手掛ける中島かずきさんと劇団を主宰するいのうえひでのりさん

(左から)脚本を手掛ける中島かずきさんと劇団を主宰するいのうえひでのりさん

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 渋谷パルコ・パート1(渋谷区宇田川町)3階の「パルコミュージアム」(TEL 03-3477-5873)で現在、「大☆新感線博」が開催されている。

35年間の公演チラシや当時の舞台写真などが並ぶ場内

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劇団「劇団☆新感線」の35周年を記念した同イベント。1980(昭和55)年11月、劇団を主宰する「いのうえひでのり」さんら大阪芸術大学舞台芸術学科の4回生を中心としたメンバーで公演した、つかこうへい作「熱海殺人事件」で旗揚げ。劇団名は、当時のメンバーが実家に帰省する際、新幹線を使っていたことから命名。劇団を継続する予定はなかったというが、同公演が好評だったことから翌年に再演。現在では、神話や史実などをモチーフにした「いのうえ歌舞伎シリーズ」、オリジナルのロック楽曲を生バンドで演奏する「新感線Rシリーズ」など、オリジナル作品を上演している。

 エントランス近くは35年の歴史を振り返るコーナー。100枚を超える1980年代~2000年代までに行ってきた公演のチラシや、公演中の写真、団員たちの入団当初の思い出コメントなどを掲出。壁面や天井などにディスプレーする小道具類には、使われた公演名に加え、一部には団員でありながら小道具も担当するインディ高橋(高橋岳蔵)さん直筆のコメントも付けられている。

 80公演を行った35周年記念公演「五右衛門VS轟天(以下GVG)」のエリアは、壁面を舞台で実際に使った書き割り(背景)パネルで覆ったほか、32人分の衣装を展示。私物を置いて中谷さとみさん、保坂エマさんの化粧前をなど、楽屋の雰囲気を再現したコーナーも設置。撮影コーナーでは、五右衛門や轟天のかつらや小道具などを使って、実際に使った書き割りを背景に写真が撮れるようにした。

 いのうえさんは35年を「思い入れなくやってきたから、こんなにやってきたのかという感じ」と振り返りつつも「昔の物(小道具など)を見ると、意外ときれいに残っているから(なつかしさと)両方ある」と話す。同博については「見ていない公演の小道具とかを見てどう思うのか(来場者に)聞きたい」と笑う。

 30年間脚本を手掛けている中島かずきさんは「昔の公演もすぐ近くにある感じ」と言い、「やっている方向性は同じ。500人くらいしか入っていなかった時とキャストも変わっていないのに、今では10万人の動員があるのが、ありがたいけれど不思議」とも。

 今後については「CGをあまり使わないから体に気を付けながら、新しい才能と出会いたい」(いのうえさん)、「熟練の技巧と若い才能とのバランス」(中島さん)と、それぞれ期待を込める。

 パート3・8階の映画館「シネクイント」では、連動企画として「新感線動画まつり」を開催。ファンの投票で上位にランクインした5作品と、映像作品化していない3作品を上映している。今月18日まで。両イベント来場者先着1000人には缶バッジを進呈している。

 開催時間は10時~21時(入場は閉場の30分前まで)。入場料は、一般=600円、学生=400円、小学生以下無料(12年ぶりに限定復活したファンクラブ会報「新感線めぐり」付き)。9月23日まで。

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