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南青山に野菜レストラン「南青山野菜基地」-八百屋も併設

店頭で野菜販売も行うレストラン「南青山野菜基地の中通寛記さん(左)と野菜市「太郎市」を開く山尾太郎さん(右)

店頭で野菜販売も行うレストラン「南青山野菜基地の中通寛記さん(左)と野菜市「太郎市」を開く山尾太郎さん(右)

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 青山一丁目駅近くに1月11日、八百屋を併設したレストラン「南青山野菜基地」(港区南青山2、TEL 03-6447-1607)がオープンした。経営は野菜基地(同)。

店頭では那須の農家を中心に仕入れた野菜や米などを販売する「八百屋」も

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 共に広告業に携わっていた同社社長の中通寛記さんと、野菜卸を手がけるFREE FARM(渋谷区東2)社長の山尾太郎さんを中心に、「『野菜』というキーワードで集った30代前後のクリエーターたち」が立ち上げた。中通さんはフリーランスのプランナーなどで活動する傍ら、ラオスへ行き自然の中で食べた野菜や「本質的に優しい人たち」に触れ、「都会の自然が少ない中で生きているが、(自然は)必要」と感じたという。

 山尾さんは、以前の職場の上司から「八百屋をやらないか」と声をかけられたことをきっかけに、足を運んだ那須の農家で米や野菜を食べ「今までおいしいものを食べた気でいたが違った」と感じたという。昨年9月ごろから毎週農家に通うようになり、仕入れた野菜を六本木や表参道などのマルシェでも販売している。

 ラオスから帰国した中通さんは、以前の職場仲間でマルシェに出店していた山尾さんと再会。山尾さんが販売している野菜は「(食べたら)素直に体が喜ぶような、強烈な体験だった」という。その野菜の魅力を伝えたいと考え、飲食店出店にに至った。

 店は青山通りから入った路面に出店。店舗面積は約44平方メートルで、席数はカウンターとテーブル席で19席を用意。「庭」をコンセプトに、テーブルなどを手作りしたほか、改装中の飲食店から譲り受けたという扉を木箱に使い、精米機は看板にリサイクルした。

 「やさい食堂」(ランチ)では、肉類を一切使わず、野菜が持つ「甘み」と白ワインの「酸味」をベースにしたカレー「季節の野菜カレー」や、すね肉を赤ワインで煮込んだ「和牛すね肉カレー」(各880円、大盛りは120円追加)を提供。トッピングとしてゴマとウコンを食べて育った鶏の卵「まことのたまご」(120円)も用意する。

 「やさい酒場」(ディナー)では、具材が日替わりの「野菜基地のピクルス」(300円)やゲランドの塩・オリーブオイル・大豆ソースで食べる「野菜基地の蒸し野菜」(1,300円)、ハーブで一晩仕込み、40分かけオーブンで焼き上げる「野菜基地のローストポーク 焼きリンゴ添え」(1,700円)などを提供。「アサヒビール 琥珀の時間」(650円)、「ハウスワイン(赤・白、各500円)などのアルコール類も扱う。今後メニューは順次追加していく予定。

 店頭では「しょうがとハチミツのケーキ」(210円)や「ごぼうのガトーショコラ」(280円)などのスイーツのほか、レストランで提供数カレーにも使用する「太郎米」(3合600円~)、アルカリ性に改良した土で作物を作る「ピロール農法」の野菜など那須を中心とした農家から仕入れた青果類を販売。月曜~水曜の9時~13時には、FREE FARMによる野菜市「太郎市」もを開く。「その時々の旬を感じてもらいたい」と山尾さん。

 オープン後、太郎市には40代以上の地域住民、ランチには30代を中心とした近隣企業の人、ディナーには地域住民から会社帰りの人などが訪れているという。「本当に良いものが見えなくなっている中、食事をするだけでなく、野菜を通じて自分がどう生きていくのか考えらるきっかけになれば」と中通さん。店内ではイベントも開催していく予定。「好奇心=遊び、新しいものを生み出すヒントを得られる場所になれば」。

 営業時間は、やさい食堂=11時30分~14時30分、やさい酒場=18時~23時、太郎市=9時~13時。土曜・日曜定休(太郎市は月曜~水曜のみ)。

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