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東京急行電鉄から商号変更 新生「東急」始動、最重要拠点・渋谷は「面」で魅力向上へ

東急の高橋和夫社長

東急の高橋和夫社長

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 東京急行電鉄は9月2日、「東急」に商号変更し、2030年までの経営スタンスやエリア戦略・事業戦略を取りまとめた長期経営構想を発表した。

 これまで事業の核に位置付ける交通、不動産、生活サービスをはじめ、ホテル・リゾート事業などを、各子会社を通じて展開してきたが、今後の環境変化に対応するための「グループ経営体制の高度化」の一環として、鉄道事業を分社化(100%出資子会社化)。鉄軌道事業は10月1日から東急電鉄が事業を担う。

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 11月には渋谷駅直上の「渋谷スクランブルスクエア」東棟や田園都市線沿いの「南町田グランベリーパーク」が開業を控えるなど、「大型プロジェクトが形になる一つ大きな節目」(高橋和夫社長)となる。「新生東急の船出のタイミング」に合わせ、社外・国内外にも方向性を示すため長期経営構想を策定した。

 エリア戦略として同社が「最重要拠点」と位置付ける渋谷は、渋谷スクランブルスクエア東棟の開業以降も連続・継続的に再開発を進めることで、同社が渋谷駅前半径2.5キロ圏内を位置付ける「広域渋谷圏構想(Greater SHIBUYA)」として「面」での魅力向上を図る。来年の東京オリンピック・パラリンピック以降の再開発として、渋谷2丁目17地区の再開発を発表しているほか、「2030年までに収まるかは分からない」が、宮益坂から道玄坂方面の旧大山街道や、東急本店方面にも「開発案件はある」という。

 加えて、田園都市線渋谷駅の改良など、駅と街が一体となった都市再生事業の検討など、インフラの整備・増強による「街の進化」を図るとともに、エリアマネジメントやエンターテインメント機能を戦略的に配置することで、かねて掲げている「エンターテインメントシティ」の「進化・深化」を目指す。

 このほか、分社化による人材力・技術力の向上、安全・安心・混雑緩和など快適性の追求、空港運営事業と、目的や嗜好(しこう)に合わせて移動手段を提示するサービス「MaaS」を軸にしたインフラビジネスの構築など交通インフラ事業、リテール事業などを組み合わせ、社会課題の解決と事業成長の両立を目指す。2030年度の目標純利益は1,000億円。

 「未来への挑戦」として、2050年にはリアルとデジタルを融合させた「City as a Service」構想を掲げる。

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