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渋谷2丁目エリア再開発事業、本格始動へ 駅東口のビル4棟建て替え

完成イメージ

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 渋谷駅東口、渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷2)と青山通りの間に位置するビル4棟を一体的に建て替える「渋谷二丁目17地区第一種市街地再開発事業」が本格始動する。8月28日、東京都から渋谷二丁目17地区市街地再開発組合の設立許可を受けた。

再開発で建て替えられるビル4棟

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 渋谷ヒカリエ2階の貫通通路を表参道側に抜けた先にある同エリアは坂道の中腹にあり、渋谷クロスタワーや青山学院方面に向かうためには既存4棟を迂回(うかい)する必要があることや、商業店舗や広場空間などが不足し「にぎわいを感じられない」などの課題があった。複合施設を整備することで新たなにぎわい創出の拠点とし、駅周辺の回遊性向上を図る。事業コンセプトは「TSUNAGI-BA」で、街と街、街と人などを「つなぐ場」を目指す。

 施工者となる再開発組合の構成員は、塩野義製薬、南塚産業、NANZUKA、東宝、太陽生命保険、東急電鉄の6社。シオノギ渋谷ビル(1980年)、渋谷アイビスビル(1961年、1984年増築)、渋谷東宝ビル(1971年築)、太陽生命渋谷ビル(1968年)の4棟を1棟に建て替える。

 敷地面積は約3460平方メートル。新築するビルは地下2階、地上23階建て。延べ床面積は4万4560平方メートル。高さは約120メートルで、246号線を挟んで対面に位置する渋谷クロスタワーとほぼ同等の高さになるという。フロア構成は、地階=駐車場や荷さばき場、地上1~4階=商業店舗、地上5階~23階=オフィス。

 歩行者ネットワークとして、渋谷ヒカリエ3階と新築するビル2階をデッキでつなぐとともに、渋谷クロスタワーにつながる歩道橋とも接続。1階~2階に位置するアトリウムにはエスカレーターとエレベーターを設置することで坂道による縦移動の改善を図る。歩行者ネットワークの周辺には植栽などを配する広場を設ける予定で、4カ所(1カ所は屋内アトリウム)合わせて敷地面積の約35%(約1200平方メトール)に当たる広さとなる。

 渋谷ヒカリエ側の1~2階は歩行者ネットワーク・広場・店舗を一体的に計画。1階は路面に、2階は歩行者ネットワーク沿いに、それぞれ店舗を配置する。3階にはオフィスエントランスを設けるほか、3・4階にはオフィスワーカーのサポート施設やサービス機能も計画。5~23階はオフィスエリアで、賃貸面積は約2万3925平方メートル、基準階面積は約1325平方メートルとなる。

 来年の東京オリンピック・パラリンピック開催以降の再開発となり、2020年度中に既存建物の解体を含めて着工し、2024年度の完工・開業を予定する。総事業費は301億円。

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