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神宮外苑エリアに「日本オリンピックミュージアム」 聖火トーチ展示、競技体験も

過去の資料などを展示する2階

過去の資料などを展示する2階

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 オリンピック関連の展示や体験コンテンツを展開する「日本オリンピックミュージアム」(TEL 03-6910-5561)が9月14日、神宮外苑エリアにオープンする。運営は日本オリンピック委員会(JOC)。

過去大会の聖火リレートーチ

 JOCと市民が接する初の常設施設となる同所は、JOCの「使命」であるオリンピック・ムーブメントの推進を果たすことを目的に設置。オリンピアンやアスリートが不定期的に来場し、自身の体験を子どもたちに伝える機会を作るなど、「オリンピズムの振興・推進・伝道の施設」とも位置付ける。

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 場所はJOCと日本スポーツ協会が建設した、60以上のスポーツ関係団体のオフィスが集積する「ジャパン・スポーツ・オリンピック・スクエア」の1・2階。施設面積は、1階=約700平方メートル、2階=約900平方メートルとなる。1階天井には1964(昭和39)年の東京大会時に、各国選手団が持ち寄った種が育ったパイン類木材のルーバーを配置。照明は五輪マークを想起させる円形を採用している。内装は一般社団法人日本空間デザイン協会の鈴木恵千代(しげちよ)会長が担当した。

 1階では、アスリートたちの映像などを流すビジョンや、都内の小中学生らが作った五輪マークのオブジェを飾るウオールなどが来場者を出迎える。「ウェルカムサロン」では企画展や研修会などの活動を予定。調査研究機能を持つ「オリンピックスタディーセンター」では、子ども向けのアクティブラーニングなども行う。五輪モニュメントなどが並ぶ広場に面した位置にはカフェ「FIVE RISING CAFE」を併設する。

 グランドオープン企画として「ウェルカムサロン」では、東京五輪・パラリンピックのメダルや聖火リレーのトーチ、スポーツピクトグラムなどを展示する。12月25日まで。

 2階は常設展示で、有料エリアとなる。ギリシアのオリンピアで行われた古代オリンピックの起源から近代オリンピックの誕生の背景、参加国・地域の推移などを紹介する「世界とオリンピック」コーナーには、過去25大会(夏季16大会・冬季9大会)のトーチも並ぶ。

 「日本とオリンピック」エリアでは、1964年の聖火リレーに関する資料や、1964年の五輪で2つの金メダルを獲得した体操の早田卓次が着た日本選手団の公式ユニホームなど、日本で開催された歴代オリンピック関連の資料を展示。駒沢ゴルフ場(現駒沢オリンピック公園)に予定された競技場の模型、ポスターやシンボルマーク、大会記念年賀はがきなど、日中戦争の本格化に伴い中止となった1940(昭和15)年東京大会関連品も並ぶ。

 体験エリアとなる「オリンピックゲームス」では、夏季・冬季大会で行われる競技を紹介。ジャンプの最高到達点をフィギュアスケートの羽生結弦選手らオリンピアンと比較できたり、プロジェクターで壁面に映し出すオリンピアンの映像を手本に、来場者2人で同じ動作をすることでシンクロ率を計測したりできるほか、模型のピストルをモニターに向けて引き金を引くことで弾道や照準のブレなどを測定できる射撃競技体験などを用意する。

 スタッフのユニホームは、ファッションデザイナーのコシノヒロコさんが担当。日本の機能素材を使ったり国内で縫製を仕立てたりして日本をアピールすると共に、五輪カラーを重視したという。案内スタッフ用ジャケットやレセプション担当者のワンピースは、ストレッチ性があり通気性を重視した「ラッセル編み」のニットを採用し、脇の縫い目を無くしたデザインに仕上げている。カラーは杢(もく)グレーを基調にしている。

 ジャケット代わりとなるブルゾンは、透湿防水加工を施したリサイクルナイロン素材を採用し、ミュージアムのシンボルマークを全面にあしらう。ポロシャツはオリンピックカラーの中から、案内用スタッフ=緑色、カフェ担当者=黄色、オリンピアン=赤色など担当ごとに異なる色を用意。足元は全員、白のスニーカーで合わせる。

 JOC副会長で同館副館長の松丸喜一郎さんは「五輪では1万人以上の選手が集まり、生活を共にして公平・平等なルールの下で競い合うことで友情を築き、信頼関係を構築して連帯感を深めるための手段の大会。大会を通して世界平和に寄与することがオリンピズムであり五輪の真の目的。五輪大会は単なる手段で目的ではないことをしっかりと伝えていきたい」と話す。

 開館時間は10時~17時。入場料は500円(高校生以下無料)ほか。月曜定休(月曜が祝日の場合は翌平日休館)。

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