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渋谷パルコで英「TOMATO」25周年展 過去作品一堂に、アンダーワールドのジャケなども

来日した(左から)サイモン・テイラーさん、ジョエル・バウマンさん、ジョン・ワーウィッカーさん

来日した(左から)サイモン・テイラーさん、ジョエル・バウマンさん、ジョン・ワーウィッカーさん

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 渋谷パルコ・パート1(渋谷区宇田川町)3階の「パルコミュージアム」(TEL 03-3477-5873)を中心に3月12日から、英デザイン集団「TOMATO」の結成25周年記念展覧会「THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION“O”」が開催される。

展示作品を日本で制作したUnderworldのカール・ハイドさん

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 1991年に英ロンドンで発足したTOMATOは、アーティストやミュージシャン、デザイナーなどで構成し、それぞれが異なる地を拠点に活動している。結成25年を記念した同展は、これまでに手掛けた商業作品や個々の作品、チーム内で実験的に制作した作品など888点を展示。同集団のメンバーでもあるエレクトロニック・グループ「Underworld(アンダーワールド)」のために制作したレコードジャケット、グラフィック、映像、アートワークなども、一般に初公開する。

 地下1階「ギャラリーX」はアンダーワールドの展示。リック・スミスさんがサウンド演出する空間に、カール・ハイドさんが今月9日~10日に制作したペインティング作品「TOKYO STREET POEM」を飾る。

 同展に合わせて、メンバーのサイモン・テイラーさん、ジョン・ワーウィッカーさん、ジョエル・バウマンさんが来日。テイラーさんは「日本は支持してくれる人も多く、大切なマーケット。展覧会が開催できるのはとてもうれしい」とほほ笑む。来日した際には渋谷を拠点にしており、ワーウィッカーさんは「第2の故郷のよう。何回来ても変わっていないところもあり、懐かしさを感じられるから離れられない」と言い、サイモンさんは「道の組み合わせや高低差、照明、音などが刺激的」と話す。バウマンさんは2年神戸に住んでいたことがあり、関西弁も少し分かるという。

 2年ほど前からアーカイブの整理をしてきたという創設メンバーのテイラーさんとワーウィッカーさん。特に初期の作品はチームとして作ったものが多く、「制作したメンバーや環境なども思い出す」と感慨深げ。印刷できなかった初期の作品やドローイングやペインティングは持ってくるのが難しかったというが、展示の中には20年ほど前に自費出版した作品もあるという。かつてTOMATOと同じビルの別会社で働いていたというバウマンさんは2000年代からTOMATOとして活動。「自分が入る前の作品も見られるし、自分が関わったが見られていなかったビジュアルもある」と話した。

 TOMATOを「とても自由な集まり」と表現したサイモンさん。現在メンバーとして「アクティブに」活動しているのは6~10人で、唯一の日本人として知られる長谷川踏太さんは「今はアクティブではないが、先週もロンドンで話をしたし、家族のようなもの」だという。Underworldも展覧会に合わせて招待制のライブを開くために来日しており、「5人がそろうこともなかなかないので、一緒に来日できてうれしい」とも。

 「それぞれの作品に他の作品の要素が入っていて全てがつながっている」ことから、「会場全体が1つの作品」と話すサイモンさん。ワーウィッカーさんも「クリエーションの世界観が伝われば」と来場を呼び掛ける。

 期間中、館内随所にもTOMATOの作品を飾るほか、関連商品などを販売するポップアップショップ、ARを活用した仕掛けなども展開する。

 開催時間は10時~21時。ミュージアム・ギャラリー共通チケットは、一般500円、学生400円ほか。4月3日まで。

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