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写美でコレクション展「こどもたちの情景」-第1弾は「戦争とこどもたち」

田村茂「敗戦の素顔」(1945年頃)

田村茂「敗戦の素顔」(1945年頃)

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 東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス内、TEL 03-3280-0099)3階展示室で現在、コレクション展「こどもたちの情景-戦争とこどもたち」が開催されている。

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 2005年度の開館10周年記念展「写真はものの見方をどのように変えてきたか」を皮切りに、「ヴィジョンズ オブ アメリカ」(2008年度)、「ポートレート」(2010年度)など、年間を通じたテーマを設定し収蔵作品2万6,000点の中から選定した作品を紹介している同館。本年度は「こどもの情景」をテーマに、19世紀から現代までの国内外の写真家たちの作品160点を紹介する。

 3つの時代とテーマに焦点を当て、5月~12月にかけて3回に分けて開催する同展。第1弾として始まったのは「こどもの情景-戦争とこどもたち」。「戦争」「こども」をキーワードに、非戦場でありながらも、戦時下や戦後まで「時代の影と共に成長する『子ども』」の姿を写した作品が並ぶ。

 出品作家は写真家の東松照明さん、細江英公さん、木村伊兵衛、田村茂、島田謹介、土門拳、濱谷浩、藤本四八、米写真家のロバート・キャパ、W.ユージン・スミス、カール・マイダンスほか。会期中、第2・第4金曜日(16時~)には展示担当学芸員による展示解説も行う。

 7月16日~9月19日には第2弾として「こどもの情景-こどもを撮る技術」を、9月24日~12月4日には第3弾として「子どもの情景-原風景を求めて」を、それぞれ展開する。

 「震災は不可抗力だが戦争は大人が引き起こしたもの。しかし、どちらも受け入れざるを得ない子どもたちの弱い立場、その一方で理由は何であれ惨事を受け入れて生きることのできる力強さを、写された彼らの表情に重ね合わせることができると思う。展示壁に明示した戦争・紛争・クーデターなどのパネルから時代背景を知ることは、さらに子どもたちの姿に特別な意味を見いだすことができるのでは」と同館学芸員の鈴木佳子さん。

 同館2階展示室では現在、ジョセフ・クーデルカさんの展覧会「プラハ1986」を開催中。1968年8月に起きたチェコ事件(ワルシャワ条約機構軍のプラハ侵攻)」時、団結して兵士に抵抗した市民の攻防を収めた作品を173点(予定)展示する。7月18日まで。

 開館時間は10時~18時(木曜・金曜は20時まで、最新の開館時間は要確認)。月曜休館(月曜が祝日の場合は翌火曜)。入場料は、一般=500円、学生=400円、中高生・65歳以上=250円ほか。第1弾は7月10日まで。

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