制作期間8年-コマ撮りアニメ「電信柱エレミの恋」、写真美術館で公開へ

コマ撮りアニメ「電信柱エレミの恋」公開。主人公は電信柱のキャラクター「エレミ」

コマ撮りアニメ「電信柱エレミの恋」公開。主人公は電信柱のキャラクター「エレミ」

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 「エレミ」という一本の電信柱が抱いた恋心と葛藤を、8年かけて手作業のコマ撮りアニメで描いた映像作家の中田秀人さんの最新作「電信柱エレミの恋」が10月31日、東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス、TEL 03-3280-0099)で始まる。

コマ撮りアニメの撮影風景

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 1972年、兵庫県生まれの中田さんは京都精華大学を卒業後、1997年に造形技術師3人を伴った映像制作チーム「ソバットシアター」を結成。ストーリー・世界観・デザインを担当する映像作家として代表を務め、主にパペットを用いて、対象をわずかに動かしながら一コマずつ撮影し、1秒間に何枚もの画像を順に表示することで映像化する「ストップモーションアニメ―ション」を制作。上映会、展覧会、イベントなど多彩なフィールドで作品を発表し、2000年には短編アニメ作品「オートマミー」が国内外の映画祭で上映された。2002年にソバットシアターとして京都芸術文化特別奨励者に選ばれ、翌年、五島記念文化賞美術新人賞を受賞。

 電信柱のキャラクター「エレミ」を主人公に、電力会社の作業員「タカハシ」への恋心と葛藤を描いた同アニメは、ソバットシアターが8年間を掛けて手作業で進めた作品。円柱型のエレミのキャラクターは、首から上のみの大型造形から、ロングショット用のミニチュアまで計5サイズを準備。特にこだわったのはキャラクターのまなざしで、「本当に微細な差でも別の感情が混ざり込んで見えてしまうので、眉の形にOKを出すのに丸1日かかる時もあった」(中田さん)。

 作品のラストとなるタカハシのショットは、撮影開始から休憩なく連続18時間をかけたとも。「途中で失敗するとまた始めから撮り直しになるので本当に厳しかった」。そのほか透明のプラスティックやジェル、ラップや消臭剤ジェルなどを使って撮影された「水」の表現や、「実際の風景をリアルに再現するよりも、人間の記憶に寄り添う空間創りを大事にした」という街全体の景観造形にも注目が集まる。

 会場では、関連イベントとして11月8 日・13日に中田さんを招きメーキング・ワークショップを開く(8日=17時~19時、13日=18時30分~20時30分、材料費=1,000円)。要予約。

 上映時間は同館サイトで確認できる。入場料は、一般=1,200円、学生=1,000円、子ども・シニア=800円。上映終了日時は未定。

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