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サンロッカーズ渋谷、ホーム最終戦を勝利で飾る 4連勝で最終節へ

1カ月ぶりに復帰し9点を挙げた田渡修人選手(中央奥)

1カ月ぶりに復帰し9点を挙げた田渡修人選手(中央奥)

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 Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が5月4日、今季最後のホーム戦で群馬クレインサンダーズ(以下、群馬)に80-72で勝利した。

得意の3Pに加えレイアップなどでも得点を重ねたジョシュ・ハレルソン選手

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 複数の主力選手をけがで欠いた群馬に対し、伊佐勉ヘッドコーチ(HC)は試合前、メンタル面や普段はプレータイムが少ない選手や若い選手が「ハッスルしてくる」点を注意点として伝えたという。立ち上がりで3ポイント(P)シュートやボールを奪うプレーからの速攻など連続得点を挙げ、第1クオーター(Q)から23-16とリードを奪う。序盤からからドライブ(ドリブルでゴールに向かうプレー)を積極的に仕掛け、レイアップやパスを回し得点につなげたほか、第2Qにはオフェンスリバウンドで攻撃をつなげる場面も見られた。

 同Q終盤には、1カ月ぶりに復帰した田渡修人選手がレイアップや得意の3Pを沈めたが、伊佐HCやカイル・ベイリーアシスタントコーチ(AC)が田渡選手がシュートを打つプレーを指示したと言い、「それに応えたかったし、決められたのは良かった」と振り返る。さらにボールを奪う好守も見せたが、「自分たちがやっている正しいポジショニングで(プレーしたから)できた」と続けた。

 45-32で迎えた後半立ち上がりには、「ディフェンスはプライドを持ってやっている自負がある。ハッスルプレーに続いて欲しい、チームメートを鼓舞するニュアンスで」ジョシュ・ハレルソン選手がボールをカットしに行きルーズボールを追い掛ける姿を見せた。攻撃面では得意の3Pに加えここ数試合で増えているドライブからのレイアップも決めたが、「彼の強みは3Pだが抑えに来るので、ACがワークアウトで練習している」(伊佐HC)と言い、ハレルソン選手自身も「今は5番(センター)としてプレーしていて、5番の選手は下がりながら守る傾向があるが、ディフェンスを読んで前に出てきたらアタックする判断をしている」と話す。

 65-57で迎えた最終Q、どちらに転ぶか分からない状況のなか、石井講祐選手が攻撃時間が少ないタイミングで3Pを2本沈め、ケビン・ジョーンズ選手や高橋耕陽選手は群馬のシュートをブロックする好守を見せる。一時4点差まで詰め寄られるが、ファウルゲームを仕掛けた群馬に対し、ベンドラメ礼生選手がフリースロー4本を確実に沈め逃げ切った。

 田渡選手は第1Qから確率良くシュートを決め9得点を挙げた。試合間が短く「対人の練習ができなかった」と言うが、前日の練習後に「(盛實)海翔や(井上)宗一郎が手伝ってくれて、少し1対1もやってもらったのが結果につながったのかな」と後輩たちに感謝の言葉を口にした。4月に右下腿筋損傷で全治未定と発表されていたなか、「今季(中の復帰は)もしかしたら難しいかもしれないとも言われた」と言い、「僕がいなくなってから皆が良い試合をしていたので、それに乗り遅れないように良いパフォーマンスが出た部分もあったのでほっとしている」と安どの表情を浮かべた。

 4連勝で今月7日・8日のレギュラーシーズン最終節を迎える。ハレルソン選手はけが人などに触れながら「今季はいろいろなことがあるが、チームがまとまり、誰も自己中心的なプレーをしていないし正しいプレーをすることが増え、良い状況。これは1カ月前には無かった」と話す。その要因については、延長戦を制した4月の2試合を挙げ「最後まで諦めずに戦う道筋を見つけることができた。役割は違うが皆がチームの為に戦う姿勢が多く見られている。ファイトする意思が大きく違う」と続けた。

 チャンピオンシップ(CS)出場の望みを最終節までつなげたSR渋谷。伊佐HCは「まず土曜日の試合。自分たちがコントロールできることをできる限りエラー無くやって、結果がどう出るか分からないがやりきりたい」と話した。「勝つしかない」プレッシャーの掛かる状況が続くが、「僕は全然(感じていない)。自分たちがやりたいことが形になり結果にもつながっているのですごく良い雰囲気でやっている」と田渡選手。一方で「礼生が珍しく『緊張している』と言っていた。キャプテンだし精神的支えなので…」とも。

 「優勝したくてサンロッカーズに来た」と言う田渡選手。「まずCSに出ることが絶対。そしてサンロッカーズのバスケを見せつけて、何としててでもどんなかたちでも優勝したい。そこだけはぶれずに優勝だけを見てやっていきたい」と力を込めた。

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