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サンロッカーズ渋谷、北海道に大勝 後半に突き放す

「強み」と自負するドライブから得点やアシストをした高橋耕陽選手(中央手前)

「強み」と自負するドライブから得点やアシストをした高橋耕陽選手(中央手前)

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 Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が4月30日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)でレバンガ北海道(以下、北海道)と戦い82-60で大勝した。

伊佐勉HCが「効いた」と評価した関野剛平選手のドライブ

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 最初のディフェンスでベンドラメ礼生選手がボールを奪うプレーを見せたほか、タフショットを打たせるチームディフェンスなど、立ち上がりから持ち前のディフェンス力を発揮したSR渋谷。高橋耕陽選手も途中出場直後にバックコートバイオレーション(守る側のコートにボールを戻すミス)を誘発したが、「ボールをもらう位置を高くしたので(誘発)できたのでは」と振り返る。SR渋谷もミスから速攻を許す場面があったが、ジョシュ・ハレルソン選手がシュートをブロックし簡単に得点を許さなかった。

 16-13とロースコアで迎えた第2クオーター(Q)立ち上がりも好守が続く。加えて強みのオフェンスリバウンドからの得点も見られ一時8点のリードを奪うが、現在リーグ1位の得点力を誇る北海道のショーン・ロング選手を止めきれず36-30で前半を折り返す。

 前半、3ポイント(P)シュートの確率が上がらなかったSR渋谷。ハーフタイムには、オープンのシュートは打てていたことから「自信を持って打とう」(伊佐HC)と話したほか、ドライブ(ドリブルでリングに向かうプレー)に対し他の選手がヘルプに来る北海道のディフェンスを「利用しよう」と、カイル・ベイリーアシスタントコーチがパスを出すタイミングやスペーシングを取る速さなどを指示したと言う。

 その戦術が如実に表れた後半序盤。石井講祐選手選手がドライブを仕掛け、45度で待っていた関野剛平選手を経由し、ベンドラメ選手がコーナーから3Pを沈めた。この攻撃を繰り返したが、関野選手はパスを回すだけで無く自らドライブからレイアップも決めた。伊佐HCはディフェンスとの間合いも考え「(外と中)バランス良く攻めよう」とも話していたと言い、関野選手のドライブが「効いた」と評価。伊佐HCは第2Q、3Pを打っていた関野選手にドライブをするようベンチからげきを飛ばしていたが、「(関野選手の)強みなので、ハーフタイムにも『外打つな、ドライブに行け』ともう一回言った」と言う。

 64-47と点差を広げて迎えた最終Q序盤は約3分30秒得点が動かない膠着(こうちゃく)状態となったが、盛實海翔選手が3Pで得点を動かす。終盤には渡辺竜之佑選手が長身を生かしゴール下で得点を重ねるなど、日本人選手が強みを発揮しゲームを締めくくった。

 シューティングガードのアシストが伸びている印象のSR渋谷。伊佐HCは「常にハンドラー(ボールをコントロールできる選手)を2人置く交代パターンをしていて、良いバランスが選手それぞれの強みを生かせているのかな」と分析。高橋選手も自らの得点だけで無く、「味方が空いている所を探しながら」ドライブをしていたと言い、「ドライブからパスが出せるのは自分の強みなので、北海道のような特殊なディフェンスには有効かな」と手応えをうかがわせた。アシストは3本記録したが、第3Qにはパスを回した広瀬健太選手が3Pを決めた後にハグをする場面も見られたが、「シュートを気持ちよく打たせるパスでは無かったので、良く決めてくれたなと(笑い)。パスを出すまでは完璧だった」と振り返った。

 チャンピオンシップ進出を掛けた戦いが続いているが、高橋選手は「変に焦らずに自分たちのいつも通りのプレーをすれば上手くいくと思う。勝ちにはこだわるが変なミスや消極的にならないようにしたい」と話した。

 両チームは5月1日にも戦うが、前回対戦時は2戦目に敗れているSR渋谷。伊佐HCは「おかしくなり出したらできているプレーができなくなるので、そうならないように。今日もミスの後、細かくタイムアウトを取ったが、僕が助けられる所で助けられたら」と話す。この日第1Qはロング選手を2得点に抑えたものの第2Q以降はドライブを中心に得点を許した。伊佐HCは「ロング選手がディフェンスとの間合いを見ていた。もうちょっとロングツー(長距離の2Pシュート)を打たせたかった」と修正点を挙げた。

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