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サンロッカーズ渋谷、三遠から残り0.3秒で逆転勝利 新年初戦

逆転となる得点を決めるなど両チーム最多20得点をマークしたジェームズ・マイケル・マカドゥ選手(左)

逆転となる得点を決めるなど両チーム最多20得点をマークしたジェームズ・マイケル・マカドゥ選手(左)

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 Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が1月2日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で新年初戦を迎え、三遠ネオフェニックス(以下、三遠)から0.3秒で逆転勝利を収めた。最終スコアは81-80。

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 試合はSR渋谷が先制するものの、オープンのシュートを決めきれず、オフェンスリバウンドを取られる場面が散見され第1クオーター(Q)から10点のビハインドを負う。第2Qの立ち上がりにはスローインでボールを受けた選手に対しダブルチームを仕掛け、パスをカットして得点につなげたほか、ベンドラメ礼生選手が3ポイント(P)シュート決めた直後にスローインのボールをカットするなどアグレッシブさを見せる。同Q後半には、ディフェンスリバウンドからの速攻で盛實海翔(もりざね・かいと)選手がレイアップを決めたり得意の3Pを決めたりして躍動。さらに、田渡修人選手がスローインのボールを奪いジェームズ・マイケル・マカドゥ選手のダンクで一時3点差に詰め寄った。それでも三遠の得点を抑えられず再び点差を広げられた中、「自分たち本来の前からプレッシャーを掛けるディフェンスをやっていこうと考えていた」という野口大介選手がパスをカットするプレーでチームを鼓舞する場面も見られた。

 8点ビハインドで迎えた後半。立ち上がりは点の取り合いとなる中、SR渋谷はディフェンスリバウンドから速攻を仕掛け得点を重ねる。第3Q終盤には、渡辺竜之佑選手がボールを奪うプレーを見せたりルーズボールへ飛び込んだりしたほか、倒れ込みながらも同点となるレイアップを決めた。最終Q序盤は三遠のゾーンディフェンスに得点が伸び悩み、再び2桁点差を付けられる。同Q後半は「アタックしてフリースローをもらいながら時間を止めよう」という伊佐HCの指示通りに、「持っているエナジーを出し尽くそうとコートに入った」というマカドゥ選手らが積極的にゴール下に飛び込み三遠のファウルを誘発していくが、フリースローを決めきれず点差を詰め切れない。

 残り約3分30秒で12点のビハインドを負い「もう難しいかとも思った」(伊佐HC)と言うが、ディフェンスでボールを奪うプレーから得点を重ねたほか、三遠の攻撃を24秒守り切ったりオフェンスファウルを誘発したりして好守が続き、1点差で迎えた残り16.6秒。ライアン・ケリー選手が放ったシュートに対し、マカドゥ選手が「いつも絡みに行く意識を持っている」というオフェンスリバウンドを抑えシュートを沈め、残り0.3秒で逆転に成功。マカドゥ選手は「うれしくて興奮して感情的になった」と雄たけびを上げ、仲間と体をぶつけ合うなど喜びを表現した。

 最後、三遠の攻撃が残っていたが、ここでコートインしたのは野口選手。「ステップ踏みながらパッサー(パスを出す選手)の動きを見て狙っていた」とスローインのボールに手をかすめ勝利を確実なものにした。野口選手は日頃から「ポゴジャンプ」というジャンプのトレーニングをしていると言い、「意味は分かっていなかったが、こういう時に使うんだと思った。真面目にやり続けて良かった」と手応えをうかがわせた。野口選手は第3Qにエンドライン付近からミドルレンジのシュートを2本沈めたが、試合前にも練習していたシュートだった。「自信のある距離だったが、練習の成果が出たかな」とも。

 接戦を勝利したこの日。伊佐HCは、リーグ序盤に接戦に敗れていた経験が「すごく生きていると思う」と言い、「今は諦めずにやった結果が出ていて自信になっている。ディフェンスからやるというマインドが良い結果につながっている」と分析する。

 Bリーグは秋から春にかけての期間がシーズンとなるため、年末年始も関係なく試合がある。そのため、SR渋谷も普段通りのスケジュールで練習したという。そうした中で、元日の練習後にはシューティングゲームをし、伊佐HCは「僕の財布からお年玉が無くなったがリラックスした表情が見られた」と明かした。

 両チームは3日も同所で戦う。マカドゥ選手は「最低目標は勝つこと」と闘志を燃やし、野口選手は「三遠に『勝てる」と思わせた部分があると思うが、エナジーを出して跳ね除けないといけない。それぞれが役割を全うして全員バスケで勝利することを体現したい」と話した。

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