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コロナ後もオンラインイベント定着へ Peatixが調査結果公開、満足度も高い傾向に

リアルイベント・オンラインイベント公開数の推移 ©Peatix JAPAN

リアルイベント・オンラインイベント公開数の推移 ©Peatix JAPAN

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 イベント・コミュニティーのプラットフォーム「Peatix(ピーティックス)」を運営するPeatix Japan(渋谷区恵比寿4)が7月20日、「2020年 オンラインイベントに関する調査」の結果を公開した。

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 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いイベント開催が難しくなる中、Peatixも一時は35%のイベントがキャンセルになったという。一方、この状況を乗り切るため、オンライン開催に切り替えた主催者も数多く、新しいイベントのスタイルとして広がりを見せている。調査では、2月以降のオンラインイベントの動向をデータや調査を元に明らかにしている。対象としたイベント数は2019年12月6日~2020年6月2日に国内で開催された6万3645件で、アンケートの有効回答数は、主催者=455、参加者=1534。

 調査によると、リアルイベントの開催キャンセルが増加したのは2月17日ごろ。同日発表された「東京マラソン」の一般枠中止発表が主催者サイドに心理的に大きく影響したという。同26日には、政府からイベントの自粛要請が発表され、この段階で公開中のイベントの35%が中止になった。オンラインイベントの公開数が増え始めたのもこのころで、大きく伸びたのは4月6日の「緊急事態宣言」発表後。Peatixでのオンラインイベントは元々2%前後だったが、4月は95%を占めたという。6月17日現在では約80%がオンラインイベントになっている。

 調査では、エリア的な広がりにも注目している。Peatixは元々、首都圏・近畿圏のユーザーやイベントが多かったが、イベントのオンライン化で参加者にとってエリアフリーとなったことから、地方主催のオンラインイベントの多くが首都圏・近畿圏ユーザーを獲得。一方、地域性の強いコミュニティーなどにとって、同一エリアの参加者を集めることが難しくなっているとも分析する。

 マネタイズについてもクロス集計の結果を公開。これまで有料イベントを開いていた主催者のうち、「オンラインイベントでも有料にする」と答えたのは54.4%。「無料」は12.3%、「どちらも」が33.3%。一方、無料イベントの主催者がオンラインで「有料」に踏み切るケースも7.9%あり、「オンラインイベントでのマネタイズについては主催者の試行錯誤が伺える」としている。

 イベント参加者のうち、オンライン有料イベントへの参加経験があるのは65.4%。「学びになる」「好きな登壇者・出演者だから」が参加理由の6割を超え、満足度についても、「とても満足」「やや満足」が約9割を占め、オンラインであっても満足度は高い結果になっている。

 主催者に対して、「今後、リアルイベントが以前と同じように開催可能となった場合のオンラインイベントの開催意向」に対して、「リアルイベントのみ開催」と答えたのは5.8%にとどまり、「それぞれ開催」が71%、「リアルイベントをオンライン中継」が17.9%となり、オンラインイベントが一つの文化として定着する可能性を示していると分析する。

 今回の調査について、Peatix Japan取締役・CMOの藤田祐司さんは「(イベント)プラットフォームの社会的責任を果たすべきと考え、調査を急きょ実施した。Peatixだからこそできる調査結果の詳細を公開することで、イベントやコミュニティー業界に何らかの貢献をしたい。主催者が(イベントを)工夫することで、結果として参加者の利便性がより高まれば」と調査結果の活用に期待を込める。

 調査結果の詳細は Peatix BLOG で公開している。

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