渋谷で「しくじりCEO」 3人のCEOが失敗経験から得た教訓語る

パネルディスカッションの様子。左からアフロマンスさん、須藤憲司さん、宮田昇始さん

パネルディスカッションの様子。左からアフロマンスさん、須藤憲司さん、宮田昇始さん

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 トークイベント「しくじりCEO~あのCEOが失敗談を語る~」が11月14日、「渋谷TECH LAB PAAK」(渋谷区神南2)で開催された。主催はイベント管理・チケット販売のウェブサービスを手掛けるPeatix Japan(渋谷区恵比寿4)で、初回となる当日は満席となる60人ほどが参加した。

イベント終了後の集合写真

 冒頭のあいさつで、PeatixのCEO原田卓さんは「アメリカではFailConなど、起業家が失敗談を語るイベントが多く学びも多いが、そうしたイベントが日本ではまだ少ないと感じていた」と、今回のイベント立ち上げの背景を紹介した。

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 トップバッターは、「泡パ」「Slide the City」「The Lantern Fest」などを手掛けるアフロ&コーのCEOでパーティークリエーター/DJのアフロマンスさん。「泡パ」の成功を踏まえ、当初は規模の拡大を目指したアフロマンスさんだったが、幾多の失敗を経て(イベントの)規模にこだわらなくなり、「数字を追うと(話題に飛びつく)にわかユーザーが集まってしまう。イチから作ることが大事」であることを学んだという。さらに、「冷静な相方がいれば良かった」ことも教訓に挙げた。

 続くスピーカーは、ウェブサービスのユーザー・インターフェース改善を実現するプラットフォーム「Kaizen Platform」を提供しているKAIZEN Platform社長の須藤憲司さん。ある時、売り上げの大幅な落ち込みから数カ月後に資金ショートすることが判明し、社員を集めて事情を明かした。このとき、起きている事実と感情を分けて考えたという須藤さん。「リーダーは『いやいや、全然大丈夫』と感情をケアすることが大事」とし、「(危機の時は)組織の感情面のコントロールが大事」であることを教訓に挙げた。

 ラストは、クラウド労務ソフト「SmartHR」を提供するSmartHR社長の宮田昇始さんが登壇。当初は受託で稼ぎながらプロダクトを作ろうと始めたが、実際は7割が受託に。稼げないうえ、プロダクト開発が進まない日々が続いた。教訓として「スタートアップは選択と集中が大事」を挙げた。さらに、スタートアップでは「機能は最低限で」といわれていることが分かっていながら、実際は複数の機能を作り込んでしまった。余計な機能で伸び悩んだ経験から「プロダクトは最小限でローンチしよう」も挙げた。

 イベントを終えて、原田さんは「普段聞く機会があまりない赤裸々なしくじり話から個人的にも学ぶことが多く、『自分たちだけじゃないんだ』という安心感も得られた」と振り返る。同社では今後、イベントをシリーズ化してコミュニティー化する考え。「あまり共有されることのない失敗談やしくじり話を、胸を張って話せる場を提供することで、日本のベンチャー界にも貢献できるのでは。CEOだけでなく、CFOやCOO、投資家目線からの『しくじり話』など、いろいろな切り口で続けていければ」

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