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サンロッカーズ渋谷、琉球に惜敗 終盤に逆転許す、1勝1敗の痛み分け

チーム最多タイとなる8本のリバウンドを取った杉浦佑成選手(中央)

チーム最多タイとなる8本のリバウンドを取った杉浦佑成選手(中央)

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 Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が2月2日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で琉球ゴールデンキングスと戦い74-76で惜敗した。観客数は3683人。

スチールからレイアップを決めた渡辺竜之佑選手

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 「立ち上がりが大事と言われていた」(渡辺竜之佑選手)中で、前日に引き続きスタートで出場した渡辺選手は、前日の試合でリバウンドを11本上回られたことから「いつも以上に貪欲に行こう」と自ら打ったシュートに対しても飛び込むなど、リバウンドをケア。さらに第1クオーター(Q)約7分30秒には、ディフェンス(DF)の裏をかかれゴール下に飛び込まれるが、「やばいと思ってジャンプ」しブロックショット(シュートブロック)も見せた。同Q中盤にコートインした杉浦佑成選手はフリーの3ポイント(P)シュートを沈めたほか、前日の試合後「ルーズボールを取られ怒られた」ことから、「全部取るくらいの気持ちで絡みに行った」と攻守のリバウンドに積極的に飛び込み、第1Q1分44秒にはリバウンドからのセカンドチャンスを決め、琉球にタイムアウトを取らせた。

 その姿に触発されたのがベンドラメ礼生選手。第2Qの立ち上がりに連続でオフェンス(OF)リバウンドを取り攻撃をつないだ。ベンドラメ選手は「リバウンドがルーズなのは佑成が示してくれた。あれだけ取っていなかったら僕も飛んでいなかったかもしれない」と振り返る。さらに広瀬健太選手とベンドラメ選手が連続でスチール(相手からボールを奪うプレー)をし得点を重ね一時6点のリードを奪った。同Q3分16秒には、渡辺選手がチャールズ・ジャクソン選手へパスをした後、空いていたゴール下に飛び込みシュートを決める連携プレーも見られた。「練習中からしている。(ジャクソン選手は)パスもうまいので」と渡辺選手は話す。

 4点リードで迎えた後半も立ち上がりから渡辺選手やベンドラメ選手のOFリバウンドが見られたほか、ジャクソン選手がインサイドで体を張った戦いを見せる。第3Q1分43秒に山内盛久選手のドライブ(ドリブルでインサイドにアタックするプレー)からのパスで3Pを決めたベンドラメ選手は、42.1秒からのスローインでボールを受けると一気に駆け上がり、35秒を残し3Pを決めた。直後の琉球の攻撃も押さえ、シュートは決まらなかったがSR渋谷は同Q最後をOFで終えた。ベンドラメ選手は「残り時間が少ない時に2回攻めるためにどうするかをチームで共有している」と、その場面を振り返った。

 最終Qは関野剛平選手の3Pやジャクソン選手のゴール下のシュートでこの日最大となる7点のリードを奪ったが、琉球に連続で得点を許し試合を振り出しに戻された。「リードを守り切れず、(試合を)決められなかったのが大きい」とベンドラメ選手は見る。山内選手のフリースローやドライブからのレイアップなどで再び6点差を付けるが、1分45秒で倒れてしまった渡辺選手が、「ボールに触れるかも」と出した手がアンスポーツマンライクファウルと宣告され、そこからフリースローなどを確実に決められ、残り1分8秒で再び同点に追いつかれた。渡辺選手は「あそこが無かったらと思うことはある」と悔やんだ。

 同点で迎えた18.8秒、琉球最後の攻撃。ライアン・ケリー選手が琉球・並里成(なりと)選手、杉浦選手がデモン・ブルックス選手にそれぞれマッチアップ。ミスマッチになっていたが、「ピック(スクリーン)を使ってきたらスイッチする(ディフェンスが変わる)予定だった」(杉浦選手)が、並里選手はパスを選択。ブルックス選手は左利きのため、「左に行かせないように意識」し杉浦選手はDF。そこにケリー選手やジャクソン選手がヘルプに行ったがファウルを取られてしまい、フリースローを献上することに。「守れたと思ったが、簡単に侵入されすぎてしまった」(杉浦選手)。残り3.1秒、SR渋谷は最後までシュートを狙ったがリングを揺らすことができずタイムオーバーとなった。

 この日は、最終的にリバウンド39本中27本を日本人選手が取った。中でも杉浦選手はチーム最多タイとなる8本を記録したが、「前半で8本取っていたので、警戒されるのは分かっていたが(後半も)取れたら良かった」と振り返る。伊佐勉ヘッドコーチは「特に日本人選手のリバウンドを求めている中で、(杉浦選手は)持って生まれた良い体があるので、そこを利用してやってくれている」と評価した。ジャクソン選手は「OFリバウンドが際立っていた、仲間を誇りに思う」とも。

 そのジャクソン選手はインサイドで琉球の大黒柱であるジャック・クーリー選手と激しい攻防を見せた。「インサイドでの戦いは好き。チームのために体を張って勝てるならファイトし続けたい」と話す。この日は、犯したファウルが1つで、DFでミスを誘発する場面も見られた。前日、ファウルが立て込んだことを引き合いに出し「フィジカルでファイトするのは大前提でありながら、スマートにDFすることを意識した」と振り返った。

 SR渋谷は今月8日・9日は京都ハンナリーズ、15日・16日は横浜ビー・コルセアーズと、それぞれアウェーで戦った後、28日・29日に同所で富山グラウジーズと戦う。

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