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創立70周年「松濤中学校」の歴史振り返る写真集 戦後の渋谷と学校生活収録

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 渋谷区立松濤中学校(渋谷区松濤1)の創立70周年を記念して、中学校誕生までの記録や当時の学校行事などを紹介する写真集「渋谷区立松濤中学校70年周年誌―松濤中学校誕生の記憶」が11月23日、刊行された。

昭和24年に行われた松濤中学校の開校式と入学式

 JR渋谷駅からBunkamura通りを抜けた東急百貨店本店(道玄坂)の後背側に位置する同校は元々、旧佐賀藩主の鍋島家本邸のあった土地。戦後間もない1949(昭和24)年、新制中学校のモデル校として創立され、現在までに1万2884人の卒業生を輩出している。

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 同校15回生で、編集を担当した写真家の佐藤豊さんは「1回生が元気なうちにまとめてほしいという声が多く、ちょうど令和元年に創立70周年を迎えたことから写真集の制作に至った」と経緯を明かす。古い写真の収集のほか、色あせや傷みのひどい紙焼き写真を、デジタル補正で一枚一枚復元する作業を地道に続け、約2年かけて完成にこぎ着けたという。

 全72ページの写真集に使った写真は188点。創立当時の1949(昭和24)年から1963(昭和38)年まで、約14年間にわたる学校行事や活動などを主に収録している。「創立から約2年間は校舎がなく、常盤松小学校を借りて授業や行事をしていた」と言い、写真集には常盤松小学校で開かれた開校式と入学式を撮影した貴重な一枚も収録。「当時のお母さんたちが紋付きを着用して式に参列している姿を見ると、今と学校に対する意識が違うのが分かる」と佐藤さん。そのほか、運動会や学芸会、臨海学校での海水浴、修学旅行、生徒会活動など、戦後ながら今と変わりない学校行事や中学生たちの笑顔あふれる姿が収められている。

 学校行事のほか、校舎完成までの記録も充実。建設予定地で1回生と校長先生が雑草抜きをする姿、新校舎完成後に子どもたちが風呂敷包みで引っ越しを手伝う光景などを記録した写真や、「ガリ版」刷りの学校新聞、PTA活動等の資料も収録。中には、土地の買収交渉がうまくいかず、当初の校舎建設計画を変更した経緯なども記され、同校が歩んできた歴史を垣間見ることができる。

 「同窓生はもちろん、今、松濤中に通う子どもたちにも見てもらい、母校の歴史を知ってほしい。当時の渋谷駅周辺の写真も入れているため、一般の方が見ても興味深い資料になるのでは」

 仕様はA4判、72ページ。価格は1,500円。一般書店での販売は行わないため、希望者は1回生の東松友一さん(TEL 090-8010-7411)まで。

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