渋谷「Bunkamura」再オープンへ-設備・環境面で設備改修

再オープンする「Bunkamura」の外観

再オープンする「Bunkamura」の外観

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 渋谷の複合文化施設「Bunkamura」(渋谷区道玄坂2)が12月23日、再オープンする。

「オーチャードホール」は1階前方中央ブロックの座席を千鳥配置に変更した

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 東急グループ・東急文化村(松濤1)が運営する同施設は1989年9月、当時日本初の大型複合文化施設として東急百貨店本店隣にオープン。今回、開業以来初めとなる大規模な施設改修工事のため7月から全館休館していた。

 地下1階の美術館「ザ・ミュージアム」は温湿度・照明システムなどの機能面を向上。1階インフォメーション周辺に新設した3カ所のデジタルサイネージでは、同施設の公演・上映情報を紹介する。同フロアにはレンタルギャラリースペースとして、ショップ「Bunkamuraアーツ&クラフツ」跡に「Bunkamura Box Gallery」(約15坪)、ロビーラウンジ近くに「Bunkamura Wall Gallery」(高さ2.5メートル×幅6メートル)も新たに設けた。劇場「シアターコクーン」はステージの床をヒノキに張り替えたほか、音響スピーカーの全更新、照明調光システムの更新などを行った。

 クラシックやバレエ、オペラなどを上演する3階のコンバーチブルホール「オーチャードホール」は「最大の」特色でもある三重構造の稼働式音響シェルターの美装化、床の張り替えなどを実施したほか、1階前方中央ブロックの座席(228席)を「見やすさを配慮」した千鳥配置に変更。同所や「シアターコクーン」の楽屋はインテリア交換、通信環境(Wi-Fi対応)設備などバックヤードのリニューアル、ホワイエやビュッフェ、男性化粧室の設備も整えたという。

 6階のミニシアター「ル・シネマ」は2012年1~2月のデジタル設備導入に向けLANケーブル設置などの準備を整えた。サービス面では全席指定化と先売りチケット販売、オンラインチケット料金改定を行い、鑑賞日の3日前から窓口やオンラインでチケット販売する。「ル・シネマ」「ザ・ミュージアム」では、映画と展覧会のセット券や館内のレストラン「ドゥ マゴ パリ」とのコラボレーションなども企画していく。

 館内に出店する「ブックショップNADiff modern」はカウンター家具の入れ替え、床や棚の張り替えを行うなど、各ショップはクリーニングや補修を行った。「ドゥ マゴ パリ」「ワインサロン ドゥ マゴ パリ」などはテーブルや椅子、床、壁などインテリアのクリーニング、補修、厨房機器の更新などを行ったほか、約500本ストックできるワインセラーを増設した。

 リニューアルを記念して、今回取り外したオーチャードホールとシアターコクーンの床材でオリジナル商品を作った。手掛けたのは工房塩津村(愛知県蒲郡市)の井崎正治さんと、特注家具を手掛けるSTANDARD TRADE.(横浜市港北区)の渡邊謙一郎さん。井崎さんはフォトフレーム(大=4,200円、中=3,150円、小=1,890円)を、渡邉さんはブックエンド(1,890円)、スツール(3万6,750円)などを手掛けた。再オープン当日から同施設1階「Bunkamura Shop」とオンライン市場で販売する。

 同社広報室の新屋譲治室長は「表現される方とご覧になる方をおつなぎする場として、作品が一番生き生きする場であり、ご覧になる方にはより快適に過ごしていただける場を作るのが私たちの役割。内装はキープし、舞台や音響、空調などを改修したことで体全体が筋肉質になった分、演目に生きてくると思う。見て、聞いて、感じていただけたら」と話す。

 営業時間は10時~22時30分(店舗により異なる)。

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