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「東急プラザ 表参道原宿」外観お披露目-建築家・中村拓志さんに聞く

デザイン・設計を手掛けた中村拓志さん

デザイン・設計を手掛けた中村拓志さん

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 神宮前交差点角で建設中の商業施設「東急プラザ 表参道原宿」(渋谷区神宮前4)の仮囲いが取り外され、2月27日に外観が姿を現した。

仮囲いが取り外された「東急プラザ 表参道原宿」

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 東急不動産(道玄坂1)が手掛ける同施設。同所には以前、多くのクリエーターが事務所を構えていたことで知られる「原宿セントラルアパート」(1958年~1996年)、「GAP」などが出店していた商業施設「ティーズ原宿」(1990年~2010年)があった。新施設は地下2階~7階で、延べ床面積は1万1855平方メートル。デザイン・設計は、コンペで選ばれた建築家の中村拓志さん(NAP建築設計事務所社長)が担当した。

 「都市において緑は特に貴重で、環境問題の観点から見ても木は大切にしなくてはいけない」と考え、普段から建物の余地に木々を取り入れるのではなく、木があり建物が木をよけるという「木と建物の主従関係を逆転」させたデザインを心掛ける中村さん。この施設は「木によってえぐられてしまい、決して使い勝手が良いとは言えないが、それを上回る価値があるのでは」と考える。

 同施設では、ネットショッピングが力をつけてきている昨今の消費行動から、「自宅ではできない体験」と同エリアの「価値」(=ここでしかできない体験価値)を意識した。「路面の価値を最大化できれば」と路面店舗のデザインはあえて各ショップに任せ、その3つの路面店の上に中村さんが手掛けた「緑のオブジェクト」が浮いているようなイメージに仕上げたという。西側(明治通り側)と南側(表参道側)は陽当たりが良いことから、このファサード壁面には特注した六角形のアルミ板を無数に貼り巡らせ、光の当たる角度によって建物の表情が変わるように工夫を凝らした。

 街の中に「自由なパブリックスペースが少なってきている」ことから、かつての「原宿セントラルアパート」のような吹き抜けや中庭があり、その下にカフェなどがある場所を作りたいと、屋上にパブリックな憩いの広場「おもはらの森」を設ける。中村さん自身も「お気に入りの場所」の一つだとし、集まった人たちが異なることをしていても、目線は同じ方向を向き、「妙な一体感、ちょっとつながるような感覚になれるように」と、すり鉢状にした。椅子にも、テーブルにもなる階段を設け、建築と人が身体的に触れ合うことで「建築を身近に感じて触れ合うことで愛着を持ってもらい、何度も足を運んでほしい」という思いを込める。木々が囲む中央トップライト周りにはテーブルを巡らせ、30脚ほどの異なる椅子を配する予定。

 神宮前交差点に向いて位置するエスカレーターは万華鏡をイメージ。乗っている時間に「アートインスタレーションのような体験を」と、さまざまな角度で貼ったミラーで奥行きのある空間を演出。色とりどりの洋服を着た人がエスカレーターを利用することで、ミラーに映る模様が次々に変化していく。

 海外や地方からの来街者も多いことから、「記念撮影がしたくなる場所」になることも意識したという。中村さんはエントランスホール、神宮前交差点の対角線上の角、「不思議な形の」木々を配した「おもはらの森」の3カ所をお勧めの撮影ポイントに挙げる。

 かつて「原宿セントラルアパート」があったことを踏まえ、「今は大御所と言われているフォトグラファーやクリエーティブな人たちがお互いに刺激し合い、文化と呼べるような情報発信をしていたという事もあって、そういう方たちから何か言われたらどうしようっていうプレッシャーもあった」と振り返る中村さん。

 「いくら模型を作っても実物と模型は違い、最後まで分からないことも多いので、楽しみであり怖い」と現在の心境を明かす一方、「(表参道は)目的に応じた買い物をして去っていく通過導線の場所から、買い物をしなくてもボーっとできる滞在の場所になってほしい」と期待を込める。

 開業は4月18日を予定。

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