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実践女子大学、「渋谷キャンパス」に全学部集約へ 2031年4月めどに

実践女子大学渋谷キャンパス(外観)

実践女子大学渋谷キャンパス(外観)

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 実践女子学園は、2031年4月をめどに実践女子大学の全学部と学科を、「渋谷キャンパス」(渋谷区東1)に集約する。

「渋谷キャンパス」は青山学院などの校舎が立ち並ぶ文教地区に立地

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 日本の女子教育の先駆者でもある歌人の下田歌子が1899(明治32)年に麹町で創立した実践女子学園は、4年後の1903(明治36)年に渋谷に移転。1986(昭和61)年に渋谷から日野市に移転したが、2014(平成26)年に、渋谷と表参道の間に位置する六本木通り沿いに渋谷キャンパスを新設。「都心型女子大学」として、文学部・人間社会学部、・国際学部・短期大学部の学生が学ぶ。

 渋谷への全学部集約の背景について、実践女子学園経営企画部の担当者は「少子化の進行や大学を取り巻く環境の変化は背景の一つ」としたうえで、「単なる外部環境への対応だけではなく、本学の教育改革をさらに推し進めるための取り組み」とコメント。

 続けて「渋谷は本学発展の地であり、最先端の企業や文化が集積する国際性豊かな環境がある」とエリアの特性について触れ、「こうした都市型キャンパスは、『社会課題に向き合い、自ら考え、行動する力』を育む上で重要な役割を果たしてきた」と振り返る。

 近年は社会連携とグローバル教育を軸に、企業や地域、国内外の大学との連携を進め、昨年は「国際学部」「人間社会学部ビジネス社会学科」「人間社会学部社会デザイン学科」、今年は「環境デザイン学部」、来年は「食科学部」を設置。教育改革を進める中で、昨年度の大学志願者数は過去最高を記録した。「今だからこそ、教育・研究環境のさらなる充実を図っていきたい」と、改革をさらに軌道乗せたい考え。

 日野キャンパスについては、「長年にわたり本学の教育・研究の拠点であるとともに、地域との関係を築いてきた大切な財産」と位置づけ、渋谷キャンパスへの集約後も、「これまで培ってきた価値やつながりを大切にしながら、日野市と協議を重ね、教育・研究活動や地域連携の観点から活用の在り方を検討していく」という。

 同学は2028年4月をめどに、主に中高校舎として利用する新棟を建設。中学・高校では既に校舎の建て替えが進み、建て替えに伴い確保できる学園用地の使途を検討した結果、大学を含めた施設整備を進める方針を決めた。渋谷キャンパスは、新棟建設を含め再整備する計画。今後は中学・高校・大学が連続する教育環境を整備することで、「学園全体の基盤強化を図っていく」としている。

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